2009年 11月 17日 (火曜日)

(財)日本英語検定協会とブリティッシュ・カウンシル、英語運用能力試験 IELTS の共同運営で合意
~ 日本人の英語能力向上に向けて全国展開へ ~

財団法人日本英語検定協会(以下、英検協会)と、英国の公的な国際文化交流機関であるブリティッシュ・カウンシルはこのほど、日本人のさらなる英語能力向上を目的に、世界的に認められている英語運用能力試験である IELTS(アイエルツ)を共同運営することで合意し契約を締結しました。日本で半世紀近くにわたって検定試験の実施運営実績を持つ英検協会が、英語運用能力試験のグローバルリーダーである IELTS の運営に参画することにより、日本における英語能力試験環境の大幅な向上を目指します。

IELTS は International English Language Testing System の略称で、留学や海外移住に必要な英語能力の評価に採用され、英語運用能力評価試験としては世界最大の受験者数を誇ります。IELTSは双方向的なコミュニケーション能力の評価に焦点を置き、20 年前の試験開始時から、スピーキング、リーディング、ライティング、リーディングという英語の4つの技能を評価してきました。現実に即した英語能力を正確に測る指標としての信頼性と公平性から、英国や米国をはじめ、オーストラリア、ニュージーランドなど120カ国で採用されています。世界の年間受験者総数は現在、140 万人を上回っており、質・量ともに世界をリードする試験の地位を獲得しています。

今回の提携内容は、英検協会がIELTSの普及促進活動や受付申込・試験実施等を全面的に引き継いだうえで、ブリティッシュ・カウンシルは今後ともノウハウ提供で共同運営に参加するというものです。これにより今後は、英検協会がこれまでに構築してきた検定試験運用のノウハウおよびネットワークを IELTSに活用していくことで、「試験会場の増設に伴う受験機会の拡大」「受験料決済手段の多様化」「受験情報の質的・量的拡大」など、受験者の大幅な利便性向上が見込めます。
今回の提携スキームによる実施運営の開始は、来年 4 月からとなります。これに先だって、来年 1 月から申し込みを受け付けます。

今回の提携について、ブリティッシュ・カウンシルのジェイソン・ジェイムズ代表は、「英検協会は日本で他の追随を許さない経験やネットワークを有しており、実用的な英語能力の向上を使命とする同協会との提携によって、日本人に IELTS をより深く知ってもらう機会を提供でき、各地域での試験会場の増加や支払いオプションの多様化など、受験生の利便性が飛躍的に向上することをうれしく思っています。さらに、IELTS が高い英語能力を身につける上での強力なサポートとなり、日本人の英語能力に対する自信を助け、英語でのコミュニケーションニーズが必要とされるグローバルな舞台での成功の基礎となることを期待しています」と述べています。
英検協会の道明文夫常務理事は、「日本人の英語能力向上に長年寄与してきた英検協会としては、すでに世界で認められ、一対一のスピーキング試験導入などで実用性に優れているとの評価を得ているIELTS を日本人向けに共同で提供できることをうれしく思っています。今後は、より多くの日本人に IELTSをご活用いただくことで、日本人の海外留学機会が増え、グローバルな舞台で英語を駆使できる人材が増えていくものと期待しています」と述べています。

■ IELTS について
IELTS(アイエルツ)はInternational English Language Testing Systemの略称で、留学や海外移住に必要な英語力を評価する試験として、世界でもっとも受験者数が多い試験である。世界中で信頼性と公平性が認められており、現在、英国、米国、オーストラリア、ニュージーランドなど 120 カ国、約 6000 の教育機関、国際機関、政府機関が、現実に即した英語のコミュニケーション力を測る信頼性のある指標として、IELTSを採用している。今年の全世界合計の受験者数は140万人で、英語能力試験のグローバルリーダーの役割を果たしている。IELTS は、125 カ国においてブリティッシュ・カウンシル、IDP:IELTS オーストラリア、ケンブリッジ ESOL により共同運営されている。
IELTS は合格・不合格を設けず、リスニング、リーディング、ライティング、スピーキングそれぞれの能力を 1 から 9 のバンドスコアで評価する。1 は「英語を全く解さない」、9 は「ネイティブ並みに流暢に英語を操る」などとなっており、4セクションのスコアをすべて加味して平均総合スコアを算出している。

財団法人日本英語検定協会について
財団法人日本英語検定協会は、1963 年 4 月、『実用英語の普及と向上』を目的として設立され、“英検”の名称で親しまれている「実用英語技能検定」の実施とその証明書の発行を主要事業とし、併せて、児童向けのゲーム感覚リスニングテストである「児童英検」、ビジネスマン向け英語テスト「STEP BULATS」を実施しています。
公式ホームページ  www.eiken.or.jp 

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