東京都在住の高校生がダボス会議に出席
―世界のリーダーに向けてメッセージを発信―
英国の公的な国際文化交流機関であるブリティッシュ・カウンシル(東京センター:東京都新宿区、駐日代表:ジェイスン・ジェイムズ)は、「グローバル・チェンジメーカー」プロジェクトの一環として、フィリピン出身で東京都在住の高校生カルミナ・マンセノンさん(16)を、2010 年 1 月下旬にスイスのダボスで開催される「世界経済フォーラム年次総会(以下、ダボス会議)」に派遣します。マンセノンさんは、世界 44 カ国 1,200 名超の応募者の中から代表のひとりとして選出されました。日本とフィリピンの両国に住んだ経験から、途上国が抱える問題に対する認識を高めて欲しいというメッセージを、ビル・クリントン元米国大統領、ゴードン・ブラウン英国首相などを含む世界のリーダーに向けて伝える予定です。
「グローバル・チェンジメーカー」は、2007 年より、英国ゴードン・ブラウン首相の後援を得て、ブリティッシュ・カウンシルがグローバル社会に貢献できる若者の育成を目的として実施しているプロジェクトで、今回で 4 回目となります。
同プログラムでは、毎年、多数の世界中の応募者の中から社会活動に貢献している若者 60 名を「グローバル・チェンジメーカー」として選出しています。選出された若者は、ロンドンでの一週間の集中ワークショップ「グローバル・ユース・サミット」に参加し、社会起業家・社会活動家としてのスキルを高めます。
グローバル・チェンジメーカーの中から、さらに選抜された若者は、ダボス会議などの国際会議に参加する機会が与えられます。
この度、第 4 回(2009 年)選出の 60 名の中から、マンセノンさんを含む 6 名が選ばれ、ダボス会議に派遣されることとなりました。日本からの代表が、ダボス会議への最終代表に選抜されるのは初めてのことです。マンセノンさんは、「グローバル・ユース・サミット」におけるプレゼンテーションの発表能力や個別分科会で意見を積極的に述べる姿勢への評価が特に高かったため、抜擢されました。
東京の高校に通うマンセノンさんは、上野公園での炊き出しへのボランティア活動、タイでの住宅建設への参加、国際的な問題に関する論文のコンテスト「関東平野エッセイコンテスト」の立ち上げなど、同年代の若者に途上国や困難な立場にある人に対する認識を高めてきました。ダボス会議では、世界のリーダーに社会改善への支援を訴えると同時に、帰国後は日本の若者に経験を共有する予定です。今回ダボス会議に派遣されるのは、日本から参加するマンセノンさんに加えて、イラク、カナダ、スリランカ、ポルトガル、ボツワナから選出された若者 6 名です。
過去の「グローバル・チェンジメーカー」では、第 2 回(2007 年)選出において、日本から、中島望さん=当時神戸在住の高校生(16)、加藤真理子さん=当時横浜在住の大学生(19)が選出され、「グローバル・ユース・サミット」に参加しました。中島望さんは、2009 年 4 月の 20 カ国・地域(G20)首脳会合(金融サミット)に派遣されました。
デイビッド·ウォレン駐日英国大使は次のように述べています。
「フィリピンで生まれ、日本で教育を受け、英国で訓練を受けて、スイスの世界経済フォーラムに参加するカルミナさんは、今のグローバル世界を代表する若者だと言えます。日本、フィリピン両国に住み、先進国と途上国のギャップをよく知る彼女は、若年にも関わらず社会の問題に対する認知度を上げるための様々な活動を行っています。ブリティッシュ·カウンシルが、カルミナさんと、未来のリーダー育成への支援をしていることを嬉しく思っています。彼女が帰国後に今回の経験を活かしてくれることを望んでいます」
ドミンゴ・シアゾン駐日フィリピン共和国大使は次のように述べています。
「カルミナさんは、フィリピン日本ユースコミュニティーでの活動を通じて、日本より恵まれない環境に属する社会が直面する問題に対する認識を高めています。ブリティッシュ・カウンシルがこの機会を与えてくれたことに感謝するとともに、カルミナさんが人々の生活をよくするためにダボスでの経験をいかしてくれると期待しています」
グローバル・チェンジメーカーについて
ブリティッシュ・カウンシルは、2007 年にゴードン・ブラウン英国首相の後援および世界経済フォーラムとのパートナーシップにより、国際社会に貢献できる若者を教成することを目的に「グローバル・チェンジメーカー」プロジェクトを立ち上げました。
ブリティッシュ・カウンシルは毎年世界各地で、社会起業家、社会活動家、ボランティアとして優れた活動履歴を持つ 16 歳から 25 歳までの若者を「グローバル・チェンジメーカー」に任命し、選出された若者がより良い社会の構築に貢献できるようにサポートしています。グローバル・チェンジメーカーに任命された若者は、世界のリーダーにメッセージを伝えるため、世界経済フォーラム年次総会、シャルム・エル・シェイク会議、アフリカ会議、クリントン・グローバルイニシアチブ、グローバル・ヒュマニタリアンフォーラム、20 カ国・地域(G20)首脳会合などへ参加しています。
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