2013年 07月 24日 (水曜日)

文部科学省作成の外国語指導助手用ハンドブックへコンテンツ提供
―世界で活用されている英語指導ノウハウを日本に紹介―

英国の公的な国際文化交流機関であるブリティッシュ・カウンシル(所在地:東京都新宿区、駐日代表:ジェフ・ストリーター)は、文部科学省が発行するティーム・ティーチングハンドブック(以下、ハンドブック)改定にあたり、全面的に協力し、コンテンツを作成・提供しました。ハンドブックは、7月29日より、外国人の外国語指導助手(ALT:Assistant Language Teacherの略)、および、ALTと共にティーム・ティーチング(*1)に携わる日本人の外国語担当教員へ、英語教育ポータルサイト「えいごネット」(www.eigo-net.jp)(*2)およびブリティッシュ・カウンシルのホームページより無料で提供されます。

日本の学校教育の基準となる学習指導要領が改訂され、今年度の高等学校での導入ですべての学校段階で完全実施されたことにより、英語の授業の在り方が大幅に変わってきました。ALTを活用したティーム・ティーチングも積極的に採用されており、日本国内のALTの人数は11,140人(中学校8,505人、高等学校2,635人)にのぼります(※)。ALTは、担当教員の指導のもと、担当教員が行う授業にかかる補助を担っています。
一方、ALTの指導要綱とも言えるハンドブックは、2002年の作成から10年経過したことにより、現在の状況に合った内容への改定が求められていました。さらに、2011年6月に発表された、文部科学省の外国語能力の向上に関する検討会による「国際共通語としての英語力向上のための5つの提言と具体的施策」において、ALTの効果的な活用が提案され、さまざまな施策が実施されています。ハンドブックの改定は、その中心となるものであり、その内容をいかに充実させるかは、今後の日本の英語力向上に大きく影響します。
ブリティッシュ・カウンシルは、長きに渡り、多くの国の英語教育に携わっており、英語教育従事者へ、最新の教授方法などを取り入れた効果的な英語指導用教材や、実践で役立つノウハウなどを世界中で提供しています。今回のハンドブック作成においては、世界で利用されている英語教授のための指導要綱を日本の学習指導要領に沿って改定するとともに、日本用に新しいコンテンツを作成し、提供しました。
ハンドブックは英語で、現在の日本の英語教育事情、ティーム・ティーチングのあり方、学校現場ですぐに使えるアクティビティなどを盛り込んでいます。7月29日より、ALTおよびティーム・ティーチングに携わる先生へ、英語教育ポータルサイト「えいごネット」とブリティッシュ・カウンシルのホームページを通じて、PDF形式で無料提供されます。各都道府県で開催されるALT指導力等向上研修(*3)でも使用されます。

ブリティッシュ・カウンシルは、今後も、グローバルで培ったノウハウ、ネットワークを活かし、日本の英語教育レベルのさらなる向上へ貢献できるよう努めていきます。

 

*1 ティーム・ティーチング:複数の教員が役割を分担し、協力し合いながら指導計画を立て、指導する方式。
*2 「えいごネット」:文部科学省の協力のもと、一般財団法人英語教育協議会(ELEC)が運営する英語教育ポータルサイト。
*3 ALT指導力等向上研修:毎年8月から翌年1月の間に概ね5日間以内の日程で各都道府県にて実施される研修。内容は文部科学省のガイドラインに基づき、各都道府県で決定。
※  2012年12月1日時点。文部科学省発表の平成24年度「『国際共通語としての英語力向上のための5つの提言と具体的施策』にかかる状況調査」による

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