2017年 12月 07日 (木曜日)

【プレスリリース】
ブリティッシュ・カウンシル
東京外国語大学

ブリティッシュ・カウンシル
日本の大学入試用スピーキング試験を東京外国語大学と共同開発

大学入試改革の課題解決実現へ

英国の公的な国際文化交流機関ブリティッシュ・カウンシル(所在地:東京都新宿区、駐日代表 マット・バーニー)と、国立大学法人 東京外国語大学(所在地:東京都府中市、学長 立石 博高)は共同で大学の個別入試に活用可能なスピーキング試験の開発を始動しました。

大学入試センター試験に代わって2020年度から実施される「大学入学共通テスト」の英語の試験において、「読む」「聞く」「話す」「書く」の4技能を評価する様々な民間試験を活用することになっています。しかし、各民間試験は、日本の大学入試での利用を目的として開発されてきたわけではないこと、また異なる試験の結果を活用することの難しさなど、様々な課題が指摘されています。

今回の開発は、長年日本の言語教育をけん引し、現在に至るまで様々な研究分野でリーダー的役割を果たしている東京外国語大学とブリティッシュ・カウンシルが共同で新たなスピーキング試験の開発を行うことにより、大学入試改革において指摘されている様々な課題に対し解決手法を提示します。

共同開発では「Aptis(アプティス)」というブリティッシュ・カウンシルのアセスメント・リサーチチームによって開発された試験をもとに日本の大学入試用にスピーキング試験を開発し、大学入試改革に新しい選択肢を提案して参ります。

■新テスト BCT-S(British Council-TUFS Speaking test for Japanese Universities)

開発されるスピーキング試験はコンピューターで実施され、試験時間は約12分です。採点はトレーニングを受けた採点官により評価され、試験結果は最短で3日で提供されます。
共同研究により日本の学習指導要領と整合性のある設問を実現します。受験者の成績は、得点に加え、CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)に対応して判定されます。

※CEFR:ヨーロッパ共通参照枠(Common European Framework of Reference for Languages)・・・外国語の学習・教授・評価のためのヨーロッパ言語共通参照枠

 

■東京外国語大学について
東京外国語大学は、大学の個別入試の英語の試験において、3技能(リーディング・リスニング・ライティング)の試験を長年にわたり実施してきました。4技能試験は、スピーキング試験の受け入れ体制の問題などから実現できずにいましたが、2020年度の入試改革の議論の中で、4技能試験の可能性を改めて議論し、さらには、2020年度に先立ち、2019年度4月の設置に向けて申請準備中の国際日本学部(仮称)においては、特に英語力の高い学生を求めていることから、スピーキング試験の導入を検討するに至りました。その中で、ブリティッシュ・カウンシルが実施している「Aptis」を大学入試に適したもの改良することが最適であると判断し、共同のプロジェクトの開始を決定いたしました。
本プロジェクトにより、高校の学習指導要領と、東京外国語大学の入試の水準に合致したスピーキング試験が開発できるものと期待しています。
東京外国語大学では、この新たなスピーキング試験を設置構想中の国際日本学部(仮称、定員75名)の2019年2月実施の一般入試で利用する予定です(募集定員35名)。その実施状況を確認した上で、全学部での利用を検討する予定です。
URL http://www.tufs.ac.jp

■Aptis(アプティス)について
Aptisはブリティッシュ・カウンシルが開発した団体向けの英語力評価ツールです。世界の約80の国と地域で政府機関、企業、中等および高等教育機関等が利用しています。

本件に関するお問い合わせ先
東京外国語大学 総務企画課広報係 soumu-koho@tufs.ac.jp 担当:高坂
ブリティッシュ・カウンシル 試験部 exams@britishcouncil.or.jp 担当:安田

 

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