By 英語教育のプロフェッショナルの声 Koki Shimazu, 英語教師、IELTS Expert

2023年 12月 08日 14:45

ブログ【英語教育のプロフェッショナルの声】:嶋津幸樹先生の「実践的なIELTS対策:英語4技能向上のヒント」
 

ブログ【英語教育のプロフェッショナルの声】

IELTSの試験では、リスニング、リーディング、ライティング、スピーキングの英語運用能力を総合的に評価します。これら英語4技能のスコアを伸ばすためには、どのように学習を進めればよいのでしょうか。英語教育のプロフェッショナルであり、ブリティッシュ・カウンシル公認IELTS エキスパートとしてもご活躍中の正木伶弥先生と嶋津幸樹先生が、試験対策に役立つ情報を紹介します。

 今回は、嶋津先生によるブログ「実践的なIELTS対策:英語4技能向上のヒント」をお届けします。嶋津先生は、ロンドン大学修士課程で学ばれ、大学講師としても活躍されています。このブログでは、嶋津先生が英国留学に向けてIELTSで高得点を取得されるまでのストーリーや勉強法など、英語上達のヒントにつながるトピックをお楽しみいただけます。

 嶋津幸樹先生の「実践的なIELTS対策:英語4技能向上のヒント」

世界基準の英語試験であるIELTSテストでは、知識・教養、自分の想いを英語で表現する力が試されます。ここでは、私の実体験をもとに、IELTS試験の特徴や英語4技能の勉強法についてご紹介します。

 ・リスニング

IELTSのリスニング試験では、日常会話から、電話やラジオ、大学の講義にいたるまで、幅広く英語を聞き取る力が求められます。私の経験では「本場の英語が聞き取れるようになった」という実感に比例するようにスコアが伸び、9.0満点取得に届きました。リスニングの学習において、重要なのは、無闇に大量のインプットを行うことではなく、英語音声学の基礎を固めること。「TED Talk」や「BBC 6 Minute English」といったコンテンツを活用して、意味のある学びを重ねていきましょう。

 ・リーディング

リーディング試験で出題される3つの長文(合計約2150〜2750語)では、日常の話題から人文科学や理系の学術的な講義にいたるまで、多様なテーマが扱われます。しかし、受験者の多くは、「読む量」が圧倒的に足りていないようです。例えば、毎朝700語程度の英文を読む習慣を付けるなどして、多読を習慣化することがポイント。​​​​興味のある分野から自分のレベルに合った英文を探して、大量に読み熟しましょう。

 ・スピーキング

スピーキング試験では、3つのテーマについて11分〜14分間の対面形式で問われます。この試験では、出題されたテーマについて深く考え、自分の意見を形成する力が試されます。スピーキング分野が苦手な受験者が多いようですが、対策として、世の中のあらゆるテーマに関心を持つことが大切。各テーマごとに、一貫性と創造性のある自分自身の意見を持ち、それを瞬時に相手に伝える練習を積み重ねましょう。

 ・ライティング

ライティング試験には、私も苦労しました。高得点取得までには、エベレストのように高い壁がありました。この試験では、単なる感想文ではなく、一貫性と客観性のあるエッセーが求められます。小手先のテクニックでは歯が立ちません。​​「アカデミックライティングの型」をしっかりと身に付けることが重要です。この型を習得することで、高得点という高い壁を乗り越えていきましょう。

 英語4技能のスキルを向上させるためには、日常的に英語に触れる習慣が肝心です。その過程で、自己を表現する能力やコミュニケーション能力もあわせて磨いていきましょう!

 

<嶋津幸樹 先生 プロフィール>

1989年生まれ。山梨県出身。17歳の時に海外進学塾を起業、大学在学中に3校を経営し、24歳で売却。独学でIELTS 8.0を獲得し、オックスフォード大学・ロンドン大学の修士課程にダブル合格。ケンブリッジ英語教授法資格CELTAを取得、ロンドン大学教育研究所応用言語学修士課程修了。世界でもっともイノベーティブな教育を実践する英語教師に贈られる、PearsonELT英語教育ティーチャーアワード2017を世界108か国1,395名の応募から選出され受賞。現在はタクトピア株式会社に所属し、大学講師を務める。英字新聞ジャパン・タイムズAlpha連載、日本英語検定協会IELTS公式HP「嶋津幸樹の『世界と繋がるIELTSブログ』」連載。著書12冊。