By Anne W

2024年 12月 05日 18:54

ブリティッシュ・カウンシルの遊びを使ったカリキュラムで英語を学ぶ子どもたち

ゲームは言語学習のすばらしい方法です。楽しみながら学ぶことは創造性や問題解決能力などのライフスキルを育むことにつながり、子どもたちには特に重要なものです。

まわりの人とやりとりしたりインタラクティブに楽しむゲームは、子どもたちの英語学習にさまざまな形で役立ちます。子どもたちは英語でなされる指示を理解し、英語の語彙が示す行動をとり、英語のスピーキングとリスニングに自信が持てるようになります。

子どもたちの集中力を保つため、セッションは10分以内に収めましょう。小学生は、短時間で一気に学ぶのが最も効率的です。この方法は、経験したことを理解し、記憶するのに役立ちます。 

ゲーム中すぐにフィードバックを与え、その場でほめましょう。またゲームの参加者全員を称えましょう。

以下に、子どもたちが楽しみながら英語を学べる、実際に効果が出ているゲームをいくつかご紹介します。 

英語で楽しむカードゲーム

カードゲームは、子どもたちが学んだ英単語を覚えるのに役立ちます。さらに、カードは視覚的なゲームなので、子どもが英語のパターンを認識するのに役立ちます。これでさらに多くの語彙をひとりで学んでいくことにつながります。  

お子様の英語学習に役立つカードゲームをいくつかご紹介しましょう。また、ブリティッシュ・カウンシルのウェブサイト「LearnEnglish Kids(子ども向け英語学習)」が提供する無料の英語フラッシュカードを印刷することをおすすめします。

Snap!

目標:

できるだけ多くのカードを集めましょう。ペアになるカードが出た時、最初に「Snap!」と言った人がそのカードを獲得できます。

準備するもの:

通常のトランプまたは'Snap!'専用カード

遊び方:

  • 一般的なトランプを用意し、プレイヤー(2人以上、人数の上限はありません)に均等に配ります。 

  • プレイヤーは自分のカードを見てはいけません。ひとりずつ順番に手持ちのカードを1枚とり、表向きにして皆の前に出します。

  • 出されたカードが場に出ているカードと一致したら(クィーンの上にクイーンなど)、最初に「Snap!」と叫んだプレイヤーが、場に出ているカードをすべて獲得します。

  • ゲームは、カードを持っているのが残り1人になるまで続けます。最も多くのカードを持っている人の勝ちです。

役に立つアイデア:

このゲームは「Snap!」という英単語を覚えるのに役立ちますが、一致した際にカードの数字やマーク(スート)を英語で言ってもらうと、子どもたちの語彙を増やすことができます。トランプのマークは、英語ではspades(スペード)、clubs(クラブ)、hearts(ハート)、diamonds(ダイヤ)と言います。

神経衰弱ゲーム

目標:

ペアのカードの位置を覚えて、できるだけ多くのカードを集めましょう

準備するもの:

'Memory game(神経衰弱ゲーム)のカードには通常、動物や人、物の絵が描かれています。このような特別なカードが手に入らない場合は、数字の付いたトランプを使用することもできます。各カードがペアを作れるように、各カードを偶数用意しましょう。

How to play:

  • カードの絵柄や数字を一致させるこのゲームは、「Snap!」よりも落ち着いてプレイできます。テーブルの上にすべてのカードを伏せて置きます。お互いに重ならないようにカードを広げましょう。

  • プレイヤーはひとりずつカードを2枚めくります。一致するペアを見つけたらその2枚を獲得して、もう2枚カードをめくれます。

  • ゲーム終了時に最も多くのペアを獲得したプレイヤーが勝者となります。

役に立つアイデア:

ペアのカードを獲得する際、プレイヤーが一致したカードの位置を読みあげるのもいいでしょう。例えば、「The second card from the left and the third card from the right are a match.(左から2番目のカードと右から3番目のカードは一致します。)」と言うことができます。

紙と鉛筆を使ったゲーム

紙と鉛筆を使ったゲームは、小学生が英語のリーディングとライティングのスキルを向上させるのに役立ちます。

Stop the bus(バスを止める)

目標:

他の人と重複しないように思いつく限りの単語を書き出します

準備するもの:

各プレイヤーに紙1枚と鉛筆を1本

How to play:

ブリティッシュ・カウンシルの英語の授業では、これは小学生向けの英語学習アクティビティでもとりわけ人気があります。英語の語彙を増やすのに最適です

  • まず、1. 感情、2. スポーツ、3. 形容詞、4. 野菜、5. 果物など5つのカテゴリーを決めます。

  • 次に、袋の中に入れたアルファベットを書いた紙切れを無作為に1つ取り出すか、オンラインのランダム選択ツールを使用して、アルファベットを1つ無作為に選択します。

  • 各カテゴリーの中で、選択したアルファベットで始まる英単語をできるだけ多く書き出してもらいます。例えば、アルファベットが「T」の場合、生徒は
    1. Tired.(疲れた。)2.Tennis(テニス)、3.. Trusting(信頼している)、4 Turnip(カブ)5.Tangerine(ミカン)と書くことができます。

全員が各カテゴリーに当てはまる単語を1つずつ書き終えたら、誰かが「Stop the bus!」と叫び、プレイヤーは自分が書いた単語を読み上げます。プレイヤーは、他の人が書かなかった単語にのみ得点を得られます。独創的で個性的な単語を知っていると得点になるのです。最初に10ポイントに達した人が勝者となります。

私は誰?有名人の名前をあてよう

目標:

質問したり答えたりしながら、有名人の名前を推測します

準備するもの:

メモ帳や付箋

How to play:

  • このゲームは通常、有名人の名前を使ってプレイしますが、本、動物、映画、漫画のキャラクター、国など、あらゆるカテゴリーに応用できます。

  • 各プレイヤーは付箋にある有名人の名前を書き、右隣の人の額に貼ります。その人に名前を見られてはいけません!

  • プレイヤーは順番に、全員に1つずつyes/no question(「はい・いいえ」で答えられる質問)をしていきます。その質問は、額に貼られた付箋に書かれた有名人が誰か知るのに役立つものであるべきです。例えば、「この人は女性ですか?」「この人はアクション映画のスターですか?」などと尋ねることができます。

  • 額に貼られた付箋に書かれた名前を最初に正しく当てた人が勝者となります。

役に立つアイデア:

有名人にこだわる必要はありません。漫画のキャラクターや、プレイヤー全員が知っているであろう人々の名前を使用してもよいでしょう。

待ち時間を活用するゲーム

長時間のドライブ中や、レジの長い列に並んだりしているときにおすすめです。すきま時間を活用してできるゲームをいくつかご紹介します。道具は不要です。

The teacher’s cat(先生の猫)

目標:

できるだけたくさんの形容詞を考えます 

準備するもの:

なし

How to play:

  • このゲームには数百年もの歴史があります。子どもたちが形容詞と英語のスピーキングを練習できる、楽しく優れた方法です。

  • プレイヤー全員が、1、2、3、4と手拍子を揃えます。

  • 最初のプレイヤーが、手拍子のリズムに合わせて「The teacher’s cat is a (fat) cat」など、カッコの場所に好きな形容詞を加えます。

  • 2番目のプレイヤーは、前の形容詞の最後のアルファベットで始まる形容詞を考えます(例:「The minister's cat is a (terrible) cat」)。

  • 手拍子の間に形容詞を思いつけなかった人が出たら、ゲーム終了です。  

役に立つアイデア:

「Jaime’s cat is(ハイメの猫は)...」のように、お子様の名前を使ってゲームをパーソナライズしてもいいでしょう。

I spy, with my eye(私が見つけたのはなーんだ) 

目標:

他のプレーヤーが見ている物の名前を当てます。このゲームは子どもの英語のスペリングと発音を上達させるのに適しています 

準備するもの:

なし 

How to play:

  • このゲームでは、1人がスパイとなり、残りのプレイヤーはスパイが見つけたものを当てます。

  • 「I spy, with my little eye, something beginning with the letter ...(私がこの小さな目でスパイして見つけたのは...の文字で始まるものです)」というフレーズでゲームが始まり、謎の物体の最初のアルファベットが明かされます。つまり、もしもテーブルを見ているなら、「I spy, with my little eye, something beginning with the letter T...(私がこの小さな目でスパイして見つけたのはTの文字で始まるものです)」と言います。

  • お子様に「はい・いいえ」で答えられる質問を練習させたい場合は、プレーヤーが10個まで質問できるバージョンもあります。例えば、「Is it outside the car?(それは車の外にありますか?)」「Is it bigger than a football?(それはサッカーボールより大きいですか?)」などの質問をできます。 

役に立つアイデア:

ゲームのバリエーションとして、最初のアルファベットの代わりに物体の色を言うこともできます。

I went shopping and I got(私が買い物に行って買ったのは)...

目標:

買い物リストの内容をできるだけ覚えることです。子どもの英語の語彙を増やすのに最適な方法です。 

準備するもの:

なし

How to play:

  • この記憶ゲームでは、プレイヤーは順番に架空の買い物かごにアイテムを追加していきます。最初のプレイヤーは「I went shopping and I got a pineapple.(私は買い物に行き、パイナップルを1つ手に入れました。)」と言います。

  • 2人目のプレーヤーは例えば、「I went shopping and I got a pineapple and some tea.(私は買い物に行き、パイナップルを1つと紅茶を手に入れました。)」と付け加えることができます。 

  • ゲームが進むにつれて、リストがどんどん長くなっていきます。プレイヤーがアイテムを忘れた場合や、返答に時間がかかる場合には、ゲームから外れなくてはいけません。プレイヤーが1人だけになったらゲーム終了です。

役に立つアイデア:

買った商品はアルファベット順でなければならないというルールで遊ぶこともできます。例えば'apples, bread, carrots’のようになります。このバージョンは、お子様がアルファベット順を覚えるのに役立ちます。

Simon says(サイモンは言う)

目標:

指示をよく聞き、間違えないようにします。このゲームは、子どもたちの英語のリスニングスキルを伸ばします。

準備するもの:

なし 

How to play:

  • このゲームでは、プレイヤーの1人が「Simon」と呼ばれます。その人がアクションを行い、他のプレイヤーに真似をするよう指示します。 

  • プレイヤーは常に「Simon says...」で指示を始めます。例えば、「Simon says… touch your nose with a finger(サイモンは言う...指で鼻を触りなさい)」または「Simon says… wave your arm(サイモンは言う...腕を振りなさい)」と言います。 

  • ただし、プレイヤーは「Simon says」という言葉が聞こえたときだけ、指示に従います。サイモンが何も言わないのにアクションを行った場合や、例えば「Touch your toes, please(つま先を触ってください)」 -のようにサイモンがアクションと違うことを言った場合にアクションをすると、ゲームから抜けなくてはいけません。