ドラマから学ぶ英会話『ダーク・マテリアルズⅠ/ライラと黄金の羅針盤』

世界中から愛されるベストセラー小説「ライラの冒険(His Dark Materials)」を原作にしたドラマ「ダーク・マテリアルズⅠ/ライラと黄金の羅針盤」。私達の世界とよく似た別世界オックスフォードを舞台に、主人公であるライラが、動物の姿をした“ダイモン”のパンをはじめとする、魅力的な仲間たちと共に壮大な物語を繰り広げるファンタジー超大作です。本作が2020年7月17日(金)よりDVDレンタル開始およびデジタル同時配信開始することを記念し、この英国発のファンタジー作品の魅力をご紹介するオンライン無料英語セミナーを2020年7月22日(水)と29日(水)の2回わたって開催します。
そのセミナーと連動して、弊機関の英国出身の講師がドラマ内で使われた英語表現を複数回にわたって解説していきます。

 

ドラマをご覧になっていなくても楽しんでいただけますが、作品内容に触れる表現もありますことご了承ください。

"What in the world ...." (字幕:一体、何が…)

解説:主人公ライラをが育ったジョーダン学寮の学寮長の台詞。少しの驚きと信じられないという気持ちを表す台詞です。驚きよりもさらにその事象に興味をひかれており、もっと深く知りたいという気持ちが表現されています。

This is used as an exclamation to show slight surprise and disbelief. It shows the speaker is more intrigued than surprised and is interested in finding out more.

"I feel we are pushing our luck here. "(字幕:無茶しすぎです)

解説:ライラの叔⽗アスリエル卿のアシスタント・ソロルドの台詞。
英語には、たくさんのイディオム(慣用語)や比喩表現があります。ここで”pushing(押す)“は、比喩的に使われています。”pushing our luck”は、自分たちの幸運が押されて棚から落ちそうな状態であり、トラブルに巻き込まれそうだということを意味しています。

There are lots of idioms and metaphors in English. Here, ‘pushing’ is used metaphorically. The ‘luck’ is being pushed towards a ledge that it will fall off and then the speaker will be in trouble.

"I can teach you to wield power over all of them, but you must let me mould you, you must trust me. "(字幕:人に力を振るう方法を教えるわ。言う通りにして。私を信じて)

解説:謎に満ちた女性コールター夫⼈の台詞。”Power”は、コントロールが必要なものとして動詞と共に使われること多い単語です。ここでは、weild(ふるう、用いる)と共に使われています。またmould you(型に入れる)という表現をしていますが、これは粘土と型の比喩として使われており、ライラを自分の手中で管理したいコールター夫人の気持ちを表現しているとも言えます。

Power is something that needs to be controlled and will often be used with verbs to show this. Lyra is also young and can be manipulated. We use the metaphor of mould and clay to show how easy this is for a character like Mrs. Coulter.

"Lyra, I think you can be extraordinary, but being extraordinary takes application. It means being prepared to change. And that takes guidance. Hm? "
(字幕:あなたは格別になれる そのためには覚悟が必要 変化するための 助言を受け入れるのよ)

解説:コールター夫人の台詞。”Extraordinary”は、「格別、特別な、並外れた」という意味。ライラは特別になれるけれども、それには適応すること、変化を覚悟する必要があると説いています。コールター夫人がライラをmanupilate(操る)しようとして出てきた台詞です。

Extraordinary is better than ordinary (or special). To be special you must apply yourself (you must work to make yourself better).This is used as an opportunity by Mrs. Coulter to manipulate Lyra.