ブリティッシュ・カウンシル/国際交流基金 共催シンポジウム
「今日の世界における国際文化交流の意義」
英国と日本の公的な国際文化交流機関であるブリティッシュ・カウンシルと国際交流基金は、ブリティッシュ・カウンシルのチーフ・エグゼクティブ(最高執行責任者)、マーティン・デイビッドソンの来日の機会に、これからの国際文化交流の意義について考えるシンポジウムを共催いたします。
今日、経済や情報のグローバル化が進み、地球環境問題や人間の安全保障など世界共通の課題解決のため、国境を超える取組みが求められています。しかし、冷戦の終了は、世界各地で民族や宗教など文化的アイデンティティをめぐる対立が顕在化する状況も生み出しました。21 世紀に入った現在でも各地で繰り返される紛争やテロは、あらためて異文化間の対話と相互理解の必要性を世界に訴えています。今日の世界では国際文化交流が新たな意義と使命を持ちつつあり、文化交流の概念も進化しなければならないでしょう。
シンポジウムでは、英国と日本の公的な国際文化交流機関であるブリティッシュ・カウンシルのチーフ・エグゼクティブ(最高執行責任者)と国際交流基金の理事長による基調講演、専門家のパネル・ディスカッションを通して、日英のこれまでの取り組みをレビューし、今後の国際文化交流のあり方について話し合います。
<開催概要>
日 時 : 2009 年 1 月 26 日(月) 15:30~17:30 (開場 15:00)
場 所 : ブリティッシュ・カウンシル(東京都新宿区神楽坂 1-2)
定 員 : 100 名(招待制・要事前申込) *日英同時通訳付
主 催 : ブリティッシュ・カウンシル
共 催 : 国際交流基金(ジャパンファウンデーション)
参考資料
■ シンポジウムプログラム
15:30 開催の挨拶
ジェイソン・ジェイムズ 〔ブリティッシュ・カウンシル 駐日代表〕
15:40 – 16:20 基調講演
マーティン・デイビッドソン 〔ブリティッシュ・カウンシル チーフ・エグゼクティブ〕
小倉 和夫 〔国際交流基金 理事長〕
16:20 – 17:30 パネル・ディスカッション
〔パネリスト〕
マーティン・デイビッドソン 〔ブリティッシュ・カウンシル チーフ・エグゼクティブ〕
平野 健一郎 〔東京大学名誉教授、早稲田大学名誉教授〕
片山 正夫 〔(財)セゾン文化財団 常務理事〕
坂戸 勝 〔国際交流基金 参与〕
〔モデレーター〕
佐野 真由子 〔静岡文化芸術大学准教授〕
※ 姓アルファベット順
プロフィール
◇ マーティン・デイビッドソン/Martin Davidson
〔ブリティッシュ・カウンシル チーフ・エグゼクティブ〕
セントアンドリューズ大学英文学部卒業後、香港での行政職を経て、1984 年からブリティッシュ・カウンシルに勤務。北京事務所副代表として、ブリティッシュ・カウンシルの中国での活動を拡張していく上で中心的な役割を果たす。ブリティッシュ・カウンシル中国広州事務所の立ち上げ等に携わった後、1995 年から北京事務所代表。その後、ジオグラフィカル・ディレクターとして南東ヨーロッパ、中東、東アジア、アメリカ地区などを管轄。2005 年から副ディレクター・ジェネラルを務め、2007 月 4 月より現職。
◇ 小倉 和夫
〔国際交流基金 理事長〕
東京大学法学部卒業後、外務省入省。入省後、ケンブリッジ大学にて経済学を修める。文化交流部長、経済局長、駐ベトナム大使(1994-95)、外務審議官、駐韓国大使(1997-99)、駐フランス大使(1999-2002)等を歴任し、その間、総理府平和協力法準備室長、東京大学客員教授も務めた。同時に、『パリの周恩来』『中国の威信 日本の矜持』『吉田茂の自問』など多くの著作を発表。退官後、2003 年 4 月より青山学院大学国際政治経済学部国際政治経済学科教授。同年 10 月より国際交流基金理事長。
◇ 平野 健一郎
〔東京大学名誉教授、早稲田大学名誉教授/国際関係論・国際文化論〕
東京大学大学院修士課程終了後、ハーバード大学大学院にてPh.D.を取得。2008年3月まで上智大学、東京大学、早稲田大学で国際関係論、国際文化論の教鞭をとる。国際関係論の中から、国際関係を文化の観点から考察するユニークな視点を提唱し、数多くの若手研究者を指導。主著『国際文化論』(東京大学出版会)は日本の近代と今日の国際社会を考える理論的な枠組みを提示したと評価される。
◇ 片山 正夫
〔財団法人セゾン文化財団常務理事〕
一橋大学法学部卒業後、(株)西武百貨店を経て 1989 年(財)セゾン文化財団事務局長に就任。2003 年より常務理事。1994~95 年、米国ジョンズホプキンス大学公共政策研究所シニアフェローとして、非営利組織のプログラム評価を研究。学習院女子大学、東京藝術大学等での非常勤講師のほか、(財)公益法人協会、(財)助成財団センター、アートネットワークジャパン各理事、市民社会創造ファンド運営委員、企業メセナ協議会幹事、東京都芸術文化評議会専門委員等を務める。共著書に『企業文化とは何か』『NPO 基礎講座』『プログラム・オフィサー』『民間助成イノベーション』等。
◇ 坂戸 勝
〔国際交流基金 参与〕
京都大学文学部卒業後、国際交流基金に勤務。海外においては、バンコク日本文化センター副所長(1977-1981)、ケルン日本文化会館副館長(1990-1993)を務め、国内では国際交流基金本部にて経理部長、企画部長を務める。その後、駐ドイツ日本国大使館公使及びケルン日本文化会館長(1999-2002)、在ニューオルリンズ日本国総領事(2005-2008)としての勤務を経て、2008 年 1 月より現職。
◇ 佐野 真由子
〔静岡文化芸術大学准教授、国際日本文化研究センター客員准教授/文化交流史・文化政策〕
東京大学教養学部教養学科(国際関係論専攻)卒業後、国際交流基金に勤務し、季刊『国際交流』の編集、国・地域別の事業方針策定等を担当。1998 年、ケンブリッジ大学国際関係論専攻修士(MPhil)課程修了。2002 年からはUNESCO 本部文化局無形遺産課に勤務。帰国後、静岡文化芸術大学専任講師を経て現職。著書に『オールコックの江戸―初代英国公使が見た幕末日本』(中公新書)等。