英国からストップギャップ・ダンスカンパニーを迎え
ワークショップ、フォーラム、デモンストレーションを開催
英国の公的な国際文化交流機関ブリティッシュ・カウンシルは、NPO法人ジャパン・コンテンポラリーダンス・ネットワーク(JCDN)と共催で、2008年8月から日本各地で展開している「Dance Life Festival 2008*」の一環として、英国を代表するダンスカンパニーであり、学習障がいや身体障がいを持つ人もメンバーとして参加するストップギャップ・ダンスカンパニーを迎え、3月16日(月)、17日(火)に東京でワークショップとフォーラム、デモンストレーションを開催します。
ストップギャップカンパニーは、1997 年の設立以来、誰もがダンスを楽しめるようにすることや、観客の既成概念を取り除くことなどをカンパニーのミッションとして掲げ、障がいのあるなしにかかわらずダンサーの身体能力や知的能力の可能性を生かしながら、芸術性の高い作品を発表、国際的にツアーを展開するほか、学校や地域でのワークショップなど教育プログラムも積極的に行っています。
今回初来日となるストップギャップカンパニーを迎え、3月16日(月)にダンスアーティストなどを対象にした実践的なワークショップを、3月17日(火)にはフォーラムとデモンストレーションを実施します。フォーラムでは地域に向けた幅広い活動や芸術の社会的意義、作品のクオリティなどについて、ストップギャップのメンバーが日本の専門家の方々とともに語り合います。
Dance Life Festival 2008
昨年 8 月に英国からコミュニティダンスの専門家を招き開催されたシンポジウムを皮切りに、NPO 法人ジャパン・コンテンポラリーダンス・ネットワーク(JCDN)と、ブリティッシュ・カウンシルが、日本 8 都市で展開しているプロジェクト。日本と英国のアーティストによるコミュニティダンスの公演やワークショップの開催を通じて、コミュニティダンスを広く日本の方々に紹介するとともに、地域や教育現場においてダンスが果たす役割や、ダンスと異分野との継続的な協働の可能性を探っていくプロジェクト。
<参考資料>
ワークショップ/フォーラム/デモンストレーション概要
主催:ブリティッシュ・カウンシル/NPO 法人ジャパン・コンテンポラリーダンス・ネットワーク (JCDN)
助成:大和日英基金
会場:ブリティッシュ・カウンシル (東京都新宿区神楽坂 1-2)
1) ワークショップ
-ダンスアーティスト、ワークショップリーダー、舞台芸術・文化関係者を対象に-
日時:3月16日(月) 15:00-18:00 (ディスカッションと休憩を含む)
定員:参加者 25 名、見学者 30 名(要事前申込・先着順) * 入場無料、日英逐次通訳付
ストップギャップのメンバーとともに障がいを持つ人々など幅広い層を対象としたワークショップの手法について、メンバーとのディスカッションや実際に身体を動かしながら学んでいきます。
対象:障がい者とのワークショップを実際に行っている、また興味を持っているダンスアーティスト、学校や地域での身体を使った創造的なワークショップに興味を持っている方々、地域に根ざしたダンスの活動や舞台芸術の可能性に興味を持っている芸術・文化関係の方々など。
2) フォーラム
「あらゆる人と踊り、創るダンス作品-その可能性とクオリティについて-」
日時:3月17 日(火)15:00-17:30(開場 14:30)
定員:80 人(要事前申込・先着順)* 入場無料、日英同時通訳付
英国では、アートやダンスが、教育や福祉、まちづくりなど様々な分野で、現代社会の様々な課題解決に取り入れられています。このフォーラムでは日英の事例を元に、あらゆる人たち、特に障がいを持つ人々と創るダンスやアートの可能性やクオリティ、地域とアートのかかわりなどについて、ストップギャップのメンバーが日本の専門家の方々とともに語り合います。
■プログラム
15:00 -15:10 主催者挨拶
15:10 -15:40 事例紹介 1
(ストップギャップ・ダンスカンパニー エグゼクティブプロデューサー デニーズ・ウッズ)
(ストップギャップ・ダンスカンパニー ダンサー・芸術監督補佐 ルーシー・ベネット)
15:40 -15:55 事例紹介 2(エイブル・アート・ジャパン事務局長 太田好泰)
15:55 -16:10 事例紹介 3(NPO法人 DANCE BOX 代表 大谷燠)
16:10 -17:30 パネルディスカッション
(モデレーター:NPO法人ジャパン・コンテンポラリーダンス・ネットワーク <JCDN> 佐東範一)
3) デモンストレーション
日時:3月17 日(火)18:00-18:40
定員:80 名(要事前申込・先着順)*入場無料
ストップギャップ・ダンスカンパニーによるレパートリーのデモンストレーションを行います。
デモンストレーション後、懇親会(18:40-19:30)を行います。
プロフィール
【ストップギャップ・ダンスカンパニー】
ストップギャップ・ダンスカンパニーは、1997 年の設立以来、誰もがダンスを楽しめるようにすることや、観客の既成概念を取り除くことなどをカンパニーのミッションとして掲げ、障がいのあるなしにかかわらずダンサーの身体能力や知的能力の可能性を生かしながら、芸術性の高い作品を発表。国際的にツアーを展開するほか、学校や地域でのワークショップなど教育プログラムも積極的に行っており、2007から2008年の1年間では、約140回のワークショップを実施し、子供から大人まで幅広い層の人々や障がい者1000 人を含む約2000 人が参加。
【フォーラム・スピーカー】
デニーズ・ウッズ
ストップギャップ・ダンスカンパニー エグゼクティブプロデューサー
ダンサー、振付家、ダンスの指導者を経て現職。ダンスマネージャーとして、いくつものダンスカンパニーの運営や、また自治体のためにダンス作品を手がけ、国際フェスティバル「ワーキング・ダンス・フェスティバル」のジェネラルマネージャーも務める。
ルーシー・ベネット
ストップギャップ・ダンスカンパニー ダンサー・芸術監督補佐
カレッジを卒業後、2003 年にストップギャップ・ダンスカンパニーにダンサーとして参加、現在カンパニーの芸術監督補佐およびダンサーとして活躍。振付家として、ストップギャップや彼女自身のダンスカンパニー「ルナシー・ニックド」のための作品を手がけている。ダンスフィルムの制作も行うほか、「ブライトン・ダンス・ダイバージョン」とともにダンスのサマースクールも運営している。
太田好泰
エイブル・アート・ジャパン事務局長
1994 年の日本障害者芸術文化協会(2000 年に改称)の設立と同時に専従スタッフとして活動に参加。障害のある人たちの表現活動と社会をつなぐ中間組織として、アートを通したソーシャル・インクルージョン(社会的包摂)を理念に掲げ、さまざまな企画を行っている。
大谷 燠
NPO 法人 DANCE BOX 代表
大阪生まれ。’91 年から’01 年まで TORII HALL プロデューサー。’96 年に「DANCE BOX」を立ち上げ、’02 年「Art Theater dB」を開設。コンテンポラリーダンスを中心とした公演・WS を年間約 30 本企画制作する一方、アートによる街づくりのプロジェクトも実施している。’07 年度より障がい者とともに舞台芸術作品を制作する「循環プロジェクト」を開始。近畿大学、神戸大学非常勤講師。‘09 年 4 月 ArtTheater dB 神戸を開設。
【フォーラム・モデレーター】
佐東範一
NPO 法人ジャパン・コンテンポラリーダンス・ネットワーク(JCDN)代表
1960 年北海道生まれ。80 年舞踏グループ「白虎社」の創立に参加。以後 94 年の解散までの国内公演、海外ツアーにて舞踏手兼制作者として活動。96 年アメリカ・ニューヨーク、ダンス・シアター・ワークショップにて 1 年間のアートマネージメント研修。97 年アメリカ・インドネシア・日本の 3 カ国による国際プロジェクト「トライアングル・アーツ・プログラム」に参加。98 年から 3 年間の準備期間を経て、2001 年 NPO 法人ジャパン・コンテンポラリーダンス・ネットワーク(JCDN)を京都にて設立。日本全国にて社会とダンスをつなぐ様々な活動を行っている。