足立区小学校外国語活動リード・ティーチャー・プロジェクトでマイクロ・ティ―チングを行う
英国の公的な国際文化交流機関ブリティッシュ・カウンシル(東京センター)は、2009年7月より足立区教育委員会の委託を受け、足立区立小学校の先生77名を対象に外国語活動の基本的な指導法と理論を学ぶ30時間の実践的なコースを提供しています。
この研修の大きな特徴は、77名の参加者が8つのグループに分かれ、足立区の非常勤職員である小学校外国語活動アドバイザー(日本人)8人が各グループの補佐役として入り、ブリティッシュ・カウンシルのシャンタール・逸見(英語教授法博士)が行う講義・演習の理解を助けるとともに、参加者が教室で実際に使える指導法を無理なく練習できるような工夫がされているところです。
足立区が採用した小学校外国語活動アドバイザーは、足立区立小学校 72 校に派遣され、各学校で行う外国語活動に入り、授業支援を行うとともに、授業づくりのアドバイスを行い、外国語活動の授業で担任の先生と協力し、子どもたちのコミュニケーション能力の素地を養う活動に貢献しています。日本語を使いながら担任の先生と交流しているアドバイザーは、海外に住んだ経験や外国語を学んだ経験があるので担任の先生をサポートする姿勢が実際的で、慣れない英語に不安を感じている先生の心のサポートもしている様子が伺われます。
30時間のコースでは、5・6年生の活動を中心に、英語ノートを使ったコミュニケーション活動のデモンストレーション、語彙あるいは文を教えるときの場面設定の作り方、他国の文化を教える上で、内容中心のアプローチで取り組む活動などを交え、最終日のマイクロ・ティーチングで参加者全員が20分間の発表を行います。
マイクロティーチングでは授業の目的を英語ノートの単元を参照して決め、各グループで学んだ言葉でどのようなことを子供たちがするのかを決めます。そして授業で行う活動のステップを計画します。リハーサルの後、参加者はグループごとに各ステップを教え、発表者以外の先生は生徒の役を務め、授業に参加するグループと、授業参観の後、フィード・バックをするグループに分かれます。
この研修の利点は、参加型の研修が77名でも行えることと、マイクロ・ティーチングにより、レッスンのステップを詳細にわたり考慮し、批評しあう時間が設けられ、英語ノートを活用した練習ができることです。ブリティッシュ・カウンシルでは小学校の先生方とともに外国語活動を考えることを目標として、参加者からのフィード・バックを十分考慮した上で研修を企画しております。
ブリティッシュ・カウンシルは、世界 100 カ国以上で教育と文化による英国と諸外国の交流活動を行っています。