- 持続可能な社会を実現するプロジェクトを支援 -
「E-idea コンペティション」助成対象決定
若手社会起業家や大学院生の発案による9プロジェクトに総額500万円を助成
英国の公的な国際文化交流機関であるブリティッシュ・カウンシル(東京センター: 東京都新宿区、駐日代表: ジェイスン・ジェイムズ)は、持続可能な社会を実現するプロジェクトを支援する「E-idea コンペティション」の審査を行い、対象プロジェクトを決定しました。贈呈式は、2010年6月12日(土)に開催予定です。
「E-idea コンペティション」は、先見性のある若手のエコ社会起業家などによるプロジェクトへの助成活動として2010年よりスタートしました。2010年2月1日から3月31日までの公募期間中、40件の応募がありました。「目標・目的の明確さ」「計画のユニークさや持続可能性」「アカウンタビリティ」などに着目して選考を行い、1等2プロジェクト(助成金各80万円)、2等3プロジェクト(各60万円)、3等4プロジェクト(各40万円)の合計9プロジェクトを決定しました。
1等には、竹でできた食器を使用し化石燃料素材の商品を減少させるプロジェクト「Green Edutainment ProgramFUNFAM」(藤岡恒行さん)と、環境に関する知識を学べるiPhone 用ゲームの開発プロジェクト「ECO QUOTIENT」(川口才文さん)を選定しました。
助成対象者は、助成金のほか、ブリティッシュ・カウンシルのグローバルネットワークの一員である「気候リーダー」に任命され、プロジェクトマネジメントやリーダーシップスキルの研修、ネットワーキングイベント、他国との経験共有、各国の指導者との意見交換などへの参加の機会が提供されます。
E-idea コンペティション 助成対象団体
代表者名 (敬称略)
プロジェクト名称
プロジェクト内容
1等
藤岡恒行
Green Edutainment Program FUNFAM
竹製の食器を使用し、化石燃料素材商品を減少させる。
川口才文
ECO QUOTIENT
ゲームを通して環境のケアを学ぶ。
2等
石橋秀一
Energy Literacy Platform
電気の消費量を学習し電力に関するリテラシーを高め、電力消費を抑える。
吉田明子
水Do! (スィ・ドゥ)キャンペーン
環境負荷、経済性の観点から水道水の利用を推進することで使い捨て容器を減らし快適なライフスタイルを提案する。
菊地格夫
オフセットカフェ・オフセットティーを飲んで途上国の孤児へ灯りを
ネパールの孤児院にソーラーパネル充電設備とソーラーランタンを設置し充電、電気を孤児院へ提供、日本にてオフセット珈琲を販売する。
3等
矢原有理
ロングサイクルプロジェクト
自転車回収・駐輪を徹底することを通して自転車のライフサイクルを伸ばす。
川瀬暁子
廃タイヤのリメイク・サンダルによるエコビジネス
タイヤ素材を使ったサンダルをケニアで作り日本で販売する。リユース精神とグローバルな地域活性化を目指す。
石井友章
Resources & 3R Revolution
携帯電話などの小型家電に大きく依存した生活を送る青年層が、率先してその回収に取り組み、活動の拡大を図る。
松井明洋
農と言える日本
レストランから生ゴミを集め、堆肥にし、肥料として都会の農地や都市内の畑に供給する。
■ ご参考資料:
<1等のプロジェクト内容>
プロジェクト名称:Green Edutainment Program FUNFAM
代表者名:藤岡恒行さん (34 歳・東京都足立区)
プロジェクト内容:
竹でできた食器「FUNFAM」を活用した「食育」をテーマに掲げるプロジェクト。
竹は木材の20 - 30倍で成長する再生可能資源であり、かつ木材の代替材になり得る数少ない天然資源。食育というブームを通して、家庭の食器を「化石燃料」や「一般木材」で作られているものから「竹」で作られているものに替えていくことで、地球温暖化の要因のひとつである森林減少を食い止める。デザイン性の高い「FUNFAM」をツールに、「デザイナーズウィーク」などの消費者参加型の展示会に出展することで、生活者に向けて発信していく。
代表者コメント:
「竹はアジアのモンスーン地域にしか生息しないクサ科の植物です。しかし、この竹には地球温暖化を救う無限の可能性があります。その竹を子供の時から、生活の一部として自然と溶け込ませることがこのプロジェクトの趣旨です」
プロジェクト名称:ECO QUOTIENT
代表者名:川口才文さん (26歳・東京都渋谷区)
プロジェクト内容:
ゲームを通して環境のケアを学ぶことのできる iPhone 用アプリケーションを開発し、iPhone ユーザーに向けて展開。ゲームをしながらクイズ形式で環境に関する知識を学んでいく。持続可能な開発のための教育(ESD: Education for Sustainable Development)を目的としており、単なる環境の知識学習で終わらず、様々な角度から環境や社会に関する考え方を見つめなおし、行動へ結び付けるためのコンテンツを提供する。
代表者コメント:
「このようなすばらしい賞をいただき、大変光栄に思っております。楽しむ、学ぶ、貢献する、をテーマとして多くの人に環境を守ることの大切さを訴えられればと思います」
< E-idea コンペティション概要>
■ 名称 : E-idea コンペティション
■ 主催 : ブリティッシュ・カウンシル
■ 協力 : LRQA ジャパン(ロイドレジスタークオリティ アシュアランスリミテッド)
[募集要項]
- 対象:日本国籍を有する 18 歳から35 歳までの学生および社会人
- 対象分野:ごみ(減量/効率)、水(利用効率)、運送/交通、エネルギー、サステイナブルデザイン
- 助成金:1等 2プロジェクト(各80万円)、2等 3プロジェクト(各60万円)、3等 4プロジェクト(各40万円)
- 審査基準:
○ 都市の課題(ごみ、水、交通、エネルギー、サステイナブルデザイン)に取り組むプロジェクト案
○ ターゲットオーディエンスの行動に変化をもたらすための明確かつ現実的な計画があり、具体的な結果が測れるプロジェクト案である。研究を目的としたプロジェクトや、考えの変化、情報へのアクセスなど効果が漠然としているプロジェクト案は非対象。
○ ターゲットオーディエンスが明確(地域団体や学校、プロフェッショナルな分野、カルチャーコミュニティーなど特定の団体が対象)
○ 持続可能なプロジェクトデザイン(再現や拡大、資金や物的な支援の調達が可能である)
○ すでに立ち動いているプロジェクトではなく、新しいプロジェクト案。ただし、すでに存在するプロジェクトでも、新たな側面を企画するものは対象 - 応募締切:2010 年 3 月31 日(水) 必着
「気候リーダー」について
ブリティッシュ・カウンシルによる、世界中で気候変動対策活動に取り組んでいる学生および社会人を対象にしたネットワーク。気候変動への画期的な対策案を持つ方を「気候リーダー」として任命し、プロジェクトマネジメントやリーダーシップスキルの研修、ネットワーキングイベント、他国との経験共有、各国の指導者との意見交換などへの参加の機会を提供しています。気候リーダーは、経済学的見地から気候変動の影響をまとめた報告書『スターンレビュー』を著した経済学者ニコラス・スターン卿もこのプログラムをサポートしています。日本では、2009年より、LRQA ジャパン(ロイドレジスタークオリティアシュアランスリミテッド)の協力により運営されています。
LRQA について
1985年、LRQA は、ロイド・レジスター(ロイド船級協会 1760年設立)の100% 出資によって設立され、1986年に英国の認定機関 NACCB (現 UKAS)より ISO9000の原型である BS5750の第一号の第三者認定機関として認定を受けました。以来、LRQA では120カ国で5万3000件以上の認証登録を行っています。