2012年 03月 13日 (火曜日)

※本リリースは、英国・ロンドンで2012年3月13日午後12時(現地時間)に発表されたリリースの抄訳版です。

日英産学連携スキーム「RENKEI」により科学技術、人材育成の分野における国際産学連携を強化

日英の研究主体の12大学は、高等教育機関が経済と社会との連携体制をより強化させることを目指し、新たな日英産学連携スキーム「RENKEI」を設立します。共同研究、知識移転、人材育成の分野で、産業界との連携強化を図ります。

日英の12大学は、日英大学間(学学連携)の連携を基盤にした、高等教育機関と産業界の連携強化を目指す新たなパートナーシップスキームの創出に取り組んできました。
本日発表された「RENKEI」(正式名称:Japan-UK Research and Education Network for Knowledge Economy Initiatives、略称:RENKEI)は、経済と社会における中心的な役割を担うことや、多様な社会で活躍できる人材を輩出することなど、現在、高等教育機関に求められている課題に応える事例となります。ブリティッシュ・カウンシル(日本)は、国際産学連携モデル構築の重要性を認識する日英大学関係者とともに、「新しい連携の在り方」について2010年11月より協議を重ねてきました。
RENKEIは、2012年3月13日から15日の日程で英国・ロンドン市内にてブリティッシュ・カウンシルが開催する国際教育フォーラム「Going Global 2012」に先駆けて発表されました。

多くの大学がいかにして、社会、産業界との繋がりを強化しながら、イノベーションを創出し、知識経済を支え人材を育てるかについて重要視するようになってきています。日英両国では、知識経済のあり方が模索され、高等教育機関と産業界とのより親密な関係が重要視されるようになりました。
このスキームを通して新たな連携拠点、および、プログラム開発のプラットフォームが形成されることによって、大学や産業のみならず、広く社会との対話の可能性がもたらされることが期待されます。 

RENKEI参加大学では、主に3つの分野でパイロットプロジェクトを計画しています。

  1. 産業との技術・知識移転
  2. 大学レベルでの人物交流
  3. 大学の社会貢献・連携

パイロットプログラムには、大学院生や若手研究員を対象としたサマープログラムや博士課程の学生を対象とした両国間のスキル向上プログラムなどが含まれます。

RENKEIスキームの設立に携わった12大学は以下のとおりです。(順不同)

<英国>
ブリストル大学
リーズ大学
リバプール大学
ニューキャッスル大学 
サウスハンプトン大学 
UCL (ユニバーシティ・カレッジ・ロ ンドン)

<日本>
京都大学
九州大学 
名古屋大学
立命館大学
東京大学
東北大学

 

九州大学副学長、留学生センター長 吾郷 真一教授は次のように述べています。
「日英間には長いコラボレーションの歴史がありますが、このスキームは新たな領域を開拓し、活発で建設的な対話の可能性をもたらしてくれるでしょう」

ユニバーシティ・カレッジ・ロ ンドン国際担当副学長、ブリティッシュ・カウンシル高等教育アドバイザーのマイケル・ウォートン教授は次のように述べています。
「協力することで両国が得られるものは大きい。両国は、国を超えて大学がクリエイティブに、かつ効率的に、産業や政府、そして市民社会と連携していくために最適なパートナーだと言えるでしょう。結果として、これまでに存在しなかったような、刺激的な新しいパートナーシップが創出されるでしょう」

ブリティッシュ・カウンシル駐日代表 ジェフ・ストリーターは次のように述べています。
「日英の大学が自発的に善意を持って協力し、作り上げてきたスキームなのです。すでに決まった、プログラムに参画するという従来型の国際連携スキームではなく、共通の目的のために、問題意識を共有する大学自らが集まり、それぞれの大学の強みを活かしながら、新たな方法論を一緒に創り上げていくことを目指した新たしい価値観に基づくスキームであることが『RENKEI』の強みです」