2012年 04月 10日 (火曜日)

[共同発表資料]
国際交流基金
ブリティッシュ・カウンシル

音楽のチカラを伝え、コミュニティをつなげる

国際交流基金(ジャパンファウンデーション)(所在地:東京都新宿区、理事長:安藤裕康)とブリティッシュ・カウンシル(所在地:東京都新宿区、駐日代表:ジェフ・ストリーター)は、共同フォーラム「音楽のチカラを伝え、コミュニティをつなげる」を4月18日(水)に開催します。

今回のフォーラムでは、子供たちや地域コミュニティを対象にした教育プログラム「Discovery(ディスカバリー)」など革新的な取り組みで知られるロンドン交響楽団のマネージングディレクター、キャスリン・マクドウェル氏を迎え、「Discovery」に関する基調講演を行います。日本で音楽と市民を結ぶ活動を積極的に行っているゲストの方々と、コミュニティ再生の上でも大きな役割を果たすと期待される文化施設やオーケストラのこれからの教育プログラムの在り方や地域との連携などについて幅広くディスカッションします。

近年、地方公共団体の文化関係予算削減に伴い、日本のオーケストラや公共ホール、美術館などの文化機関は、運営面において厳しい局面を迎えています。存続に向けて新たなビジネスモデルの確立や、新規観客層の開拓が求められるなか、先ごろ「劇場、音楽堂などの制度的な在り方」に関する取りまとめが文化庁から発表されるなど、劇場や音楽堂の社会的役割についても注目が高まってきています。さらに、昨年3月11日に発生した東日本大震災は、公共ホールや地方オーケストラの役割やチカラを改めて認識させられる契機ともなりました。今回のフォーラムでは、こうした様々な背景を踏まえて、日英の関係者で意見交換を行います。

開催概要

  • 日時:2012年4月18日(水)18:30~20:30
  • 会場  国際交流基金JFICホール(最寄駅:東京メトロ丸の内線 四谷三丁目)
  • 主催 : 国際交流基金、ブリティッシュ・カウンシル
  • 対象 : 一般公開・無料
  • 定員 : 100名(先着順)
  • 使用言語 : 日本語および英語(同時通訳あり)
  • 参加申込 : 以下のフォームからお申込みください。https://pro.form-mailer.jp/fms/4450ec2928218

 

プログラム(予定)

18:30~18:40 主催者挨拶

18:30~18:40 講演 キャスリン・マクドウェル(ロンドン交響楽団マネージングディレクター)

18:30~18:40 パネルディスカッション
キャスリン・マクドウェル
児玉真(いわき市芸術交流館アリオス  チーフプログラムオフィサー 財団法人地域創造 プロデューサー)
松本伸二(公益財団法人仙台フィルハーモニー管弦楽団 常務理事・演奏事業部長)
箕口一美(サントリーホール プログラミング・ディレクター) 

参考資料

<スピーカー プロフィール>

キャスリン・マクドウェル/Kathryn McDowell
ロンドン交響楽団マネージングディレクター/Managing Director, London Symphony Orchestra
北アイルランド生まれ。エジンバラ大学で音楽を学んだ後、ウェルシュ・ナショナル・オペラを経て、80年代にはスコティッシュ・チェンバー・オーケストラにおいてデベロップメントマネージャーを務め、多くの教育・コミュニティプログラムを手がけた。アルスター・オーケストラにおいてオーケストラの運営や計画、海外公演等に携わった後、アーツカウンシル・イングランド音楽部門ディレクターを経て、90年代後半にはウェールズ・ミレニアム・センターのチーフエグゼクティブとして、新しいアートセンターの立ち上げに関わった。2002年~2005年までシティ・オブ・ロンドン・フェスティバルのディレクターを務めた後、2005年8月より現職。

児玉真
いわき芸術文化交流館アリオス チーフプログラムオフィサー
財団法人地域創造 プロデューサー
音楽事務所でウィーン・フィル、ベルリン・フィル、ボリショイ・バレエ、アニー・フィッシャー、などの日本公演の制作に関わる一方、江藤俊哉、堤剛などのマネージャーとして活動する。1986年からカザルスホールのプロデューサーとして多くの主催事業の企画を手がけるほ、三鷹市芸術文化センターのプロデューサーとして主催事業の構築を行う。2001年からNPOトリトン・アーツ・ネットワークのディレクターとしてコンサートとコミュニティ活動を両輪とした活動をおこない、2007年からいわきアリオスのチーフプロデューサーに着任。また財団法人地域創造「公共ホール音楽活性化事業」のチーフコーディネーターとしてアウトリーチなどの地域プログラムにかかわる。長崎市、北九州市その他でアウトリーチ手法を活用したコミュニティ活動を公共ホールのあり方としての提案、企画などを行う。昭和音楽大学、東京芸術大学の非常勤講師。

松本伸二
公益財団法人仙台フィルハーモニー管弦楽団 常務理事・演奏事業部長
1967年3月東京芸術大学音楽学部を卒業、日本フィルハーモニー交響楽団にヴィオラ奏者として入団。1972年におこった日本フィル問題の解決とその後の自主運営の中心的なメンバーの一人として活躍。1986年12月、日本音楽家ユニオンの役員となり、1987年より社団法人日本芸能実演家団体協議会(芸団協)の役員にも就任し、実演家の社会的・経済的地位の向上のために奮闘する。1992年より6年間国際音楽家連盟の副議長も務める。1998年日本音楽家ユニオンの役員を、2001年芸団協の役員も辞任。2002年4月よりジェスク音楽文化振興会にて、音楽祭の運営などに携わる。2006年3月、書籍の企画・編集にかかわり「小林研一郎とオーケストラへ行こう」などを出版。2007年4月より、仙台フィルハーモニー管弦楽団の常務理事・演奏事業部長に就任。

箕口一美
サントリーホール プログラミングディレクター
1987年よりカザルスホールで室内楽の公演制作を担当。98年財団法人地域創造(公共ホール音楽活性化事業)に参画、若手演奏家と共にクラシック音楽アウトリーチに取り組む。2001年第一生命ホールオープニングプロジェクトプロデューサーとしてNPOトリトン・アーツ・ネットワーク創設、同NPOディレクターを経て、2008年より現職。

ロンドン交響楽団の教育プログラム「Discovery」
英国を代表する世界有数のオーケストラであるロンドン交響楽団(以下、LSO)の教育・コミュニティプログラム「Discovery」。今年で20年目を迎えた「Discovery」は、幼児からお年寄りまで、年間60,000人以上に音楽を提供している。オーケストラ音楽を馴染みの薄い人にも、楽しく、分かりやすく聴いてもらえるようなコンサートから、将来演奏家、指揮者、作曲家を目指す若者を育成するプログラムまで多種多彩なプログラムを提供している。さらに、LSOの楽団員が地域の子どもたちに楽器演奏を指導したり、小学校の教員に、年間を通じて音楽による創造的な学習を提案したりするプログラム「LSO On Track」も展開。そのほか、地域の人々が参加するフュージョンオーケストラや、ガムラングループなども開催されている。さらには若い世代へのアクセス拡大として、Podcastを使ったコンテンツ配信や、コンピューターを使った作曲講座なども実施している。これらのLSOの取り組みは、人々が音楽の魅力を「discovery=発見」し、音楽を通じてコミュニティの絆がより深まっていくことを目的としており、Discoveryの活動は、オーケストラ全体の発展において欠かせないものとして、楽団員達も深く関わっている。
http://lso.co.uk/page/3/LSO-Discovery

 

国際交流基金について
1972年に設立された日本の公的な国際文化交流機関。海外21カ国に22箇所の拠点を持ち、文化芸術交流、海外における日本語教育および日本研究・知的交流の3つを主要分野として、日本と海外の文化交流事業を実施しています。 ウェブサイト:www.jpf.go.jp

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