2013年 11月 20日 (水曜日)

 [共同発表資料]
東京ステーションギャラリー
朝日新聞社
ブリティッシュ・カウンシル 

プライベート・ユートピア ここだけの場所
ブリティッシュ・カウンシル・コレクションにみる英国美術の現在
Private Utopia - Contemporary Art from the British Council

主催:東京ステーションギャラリー[公益財団法人東日本鉄道文化財団]、朝日新聞社、ブリティッシュ・カウンシル
協賛:野崎印刷紙業
後援:大和日英基金
協力:日本航空

展覧会概要

制度に支配された時代や、物質が溢れ返る時代を経て、今われわれは「私」(private)の時代を生きています。それは単なる個の時代ではなく、その個が表向きには閉ざされた空間の中でそれぞれに成熟し、現代の技術がそれらの世界を隣り合う細胞のように結び付け、自ずとルールを生成しては、その価値観を全人類と共有している、そんな世界です。もはや公も私もなく、ここにしかない場所であると同時に、どこにでも繋がっている世界ー「ユートピア」(utopia)に生きているといってもいいでしょう。
このような時代のなかで、美術においても、些細な日用品を応用した作品や、ふとした視点の転換で、すぐそばにありながら知り得なかった世界へと誘ってくれる作品が1990年代から多く制作されるようになりました。本展は、こうした美術の動向を、多彩な英国の現代アーティストによる作品でご覧いただくもので、1990年代から活躍しつづけるギャリー・ヒュームやサラ・ルーカス、若手のライアン・ガンダーやハルーン・ミルザ、昨年のターナー賞を受賞したエリザベス・プライス、また今年同賞にノミネートされたデイヴィッド・シュリグリーまで、27名による絵画、写真、映像、立体など約120点を、「風景」「物語」「ユーモア」「わたし」「引用」などをキーワードに読み解いていきます。
また、本展はロンドンに本部を置く、英国の公的な国際文化交流機関、ブリティッシュ・カウンシルのコレクションを日本でまとまって紹介する貴重な機会です。多くの日本初公開を含む、充実した内容にどうぞご期待ください。

この展覧会は下記に巡回予定です

東京ステーションギャラリー
2014年1月18日(土)~3月9日(日)

伊丹市立美術館【予定】
2014年4月12日(土)~5月25日(日)

高知県立美術館【予定】
2014年11月2日(日)~12月21日(日)

岡山県立美術館【予定】
2015年1月9日(金)~2月22日(日) 

みどころ

注目アーティストがずらり!

 ターナー賞は1984年の開催以来、英国の現代美術の行方を占う一大賞として、毎年注目を集め、今年で29回目を数えます。本展に出品されるアーティスト27名のうち、ターナー賞に過去ノミネートされた作家は実に16名。うち5名が受賞者です(マーティン・クリード、ジェレミー・デラー、グレイソン・ペリー、エリザベス・プライス、サイモン・スターリング)。なかでも注目は昨年の受賞者エリザベス・プライス。同賞史上4人目の女性アーティストです。本展ではその受賞対象となった《1979年、ウールワースのクワイア》(映像)を日本初公開します。さらに今年ノミネートされたデイヴィッド・シュリグリーは受賞なるかどうか。12月の発表が待ち遠しいところです。ターナー賞受賞作家以外にも、YBA(ヤング・ブリティッシュ・アーティスト)世代のサラ・ルーカスやギャリー・ヒューム、若手のライアン・ガンダー、ハルーン・ミルザまで注目アーティストが登場。絵画、写真、映像、立体など、様々なメディアによる約120点が並びます。

※作家数および作品点数は予定数です

ミュージアムwithoutウォール!

ロンドンに本部を置くブリティッシュ・カウンシルは、1934年に設立された英国の公的な国際文化交流機関です。アート、英語、教育と社会の分野を中心に、世界100以上の国と地域で事業を展開し、2013年には日本での活動60周年を迎えました。アートの分野では英国のアーティストの国際的な活動を積極的に支援。特に英国の近現代美術を中心に約9,000点を収蔵するアートコレクションは「ミュージアム・ウィズアウト・ウォール(museum without wall:壁をもたない美術館)」とも呼ばれ、英国美術を世界に広める重要な任務を負って、つねに海外を旅しています。同コレクションがまとめて日本にやってくるのはほぼ半世紀ぶり。現代アートをメインテーマとした同コレクション展としては日本初といってもいいでしょう。英国に行ってもなかなかお目にかかれない作品の数々を是非、この機会にご覧下さい。

英国関連の展覧会がめじろ押し!

今年から来年にかけて、「ターナー展」(10/8~東京都美術館)、「ラファエル前派展」(1/25~森アーツセンターギャラリー)、「ザ・ビューティフル 英国の唯美主義1860-1900」(1/30~三菱一号館美術館)など、偶然にも英国関連の展覧会が次々と開催されます。どれも栄華を極めた19世紀英国美術を振り返る魅惑的な展覧会。ただし現代美術が見られるのは東京ステーションギャラリーの「プライベート・ユートピア」展だけ。最新のブリティッシュ・アートもどうぞお見逃しなく。

関連イベントも開催!

来日アーティストによるトークショー、鑑賞会、ギャラリートークなど、各種イベントを開催予定です。詳細は12月中旬にHP等でお知らせします。今しばらくお待ちください。

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