2015年 11月 06日 (金曜日)

【プレスリリース】

※本リリースは、英国時間2015年10月29日午前10時に発表されたプレスリリースの抄訳版です。 

Shakespeare Lives 2016
英国の偉大な劇作家・詩人、ウィリアム・シェイクスピアを讃えるグローバル・プログラム

  • ブリティッシュ・カウンシルとGREATキャンペーンは、シェイクスピアの没後400年にあたる2016年、その作品や文化、教育、社会への影響を讃える「Shakespeare Lives (シェイクスピア・リブズ)」と題した大規模なプログラムを全世界で展開します。
  • 本プログラムでは、過去に例のないほど多種多様なパートナーと協働します。その一例が英国の慈善団体、ボランタリー・サービス・オーバーシーズとのパートナーシップです。シェイクスピアゆかりの年が持つ力を生かし、世界の最貧地域に住む子どもたちに効果的な支援を行うとともに、この団体が全世界で展開している教育分野の活動に対する認知度向上と資金の調達を図ります。
  • 140を超える国と地域の何百万もの人々が、オンライン上でコラボレーションできるユニークなデジタルプログラムに加え、新たな台本・演出での演劇公演、映画上映、展覧会、朗読会、教材開発などを通して、シェイクスピアの作品に直接触れる機会も提供します。

英国の公的な国際文化交流機関、ブリティッシュ・カウンシル(本部所在地:英国ロンドン、チーフ・エグゼクティブ:キロン・ディヴァン)と、英国のもつさまざまな可能性を全世界で紹介するキャンペーン「GREATキャンペーン」は、今なおインスピレーションを与え続ける英国の偉大な劇作家・詩人、ウィリアム・シェイクスピアの作品と功績を讃える「Shakespeare Lives(シェイクスピア・リブズ)」(「シェイクスピアは生きている」の意)と題したプログラムを2016年1月から12月まで全世界で実施します。

ジョン・ウィッティングデール英国文化・メディア・スポーツ相は、次のように述べています。
「シェイクスピアは英国が世界に誇る屈指の文学資産です。没後400年を迎えようとしている今なお、その作品は世界中のあらゆる年齢の人々を魅了し続け、映画監督、作家、芸術家らの想像力をかき立てています。Shakespeare Livesを通じて、歴史上最も著名な作家の1人であるシェイクスピアが讃えられることを歓迎します」

Shakespeare Livesは、GREATキャンペーンのパートナーである、ブリティッシュ・カウンシル、「Education UK」(英国の教育に関係する情報を網羅し一元管理するためのブランド)、英国外務省、英国貿易投資総省、英国政府観光庁が協働して展開します。

シェイクスピアは、最初に戯曲を発表してから今日まで、すべての時代を通じて人々に影響を与え続けています。世界の指導者から作家、映画製作者、芸術家、作曲家、俳優に至るまで、数えきれないほどの人が、シェイクスピアの作品に接して自身の人生や時代を熟考し、そして歴史の流れをも変えました。

ブリティッシュ・カウンシルのチーフ・エグゼクティブ、キロン・ディヴァンは、次のように述べています。
「ウィリアム・シェイクスピアは、文化や文化交流が持つ影響力を、時代を超えて示す最良の事例です。シェイクスピアの作品は、極めて幅広い芸術活動に刺激を与え、政治の変革を促すとともに、その天才的な言葉遣いによってあらゆる立場の人々に自己表現の手段を与えてきました。ブリティッシュ・カウンシルはさまざまなパートナーとともに、Shakespeare Livesを通じて、シェイクスピアが全世界に与えた多大な影響を再発見する機会を提供し、その功績を讃えていきたいと考えています」

Shakespeare Livesは、史上有数の劇作家・詩人であるシェイクスピアの今なお続く影響力を讃え、その世界的な足跡をたどります。さらに、シェイクスピアが紡ぎ出した物語、テーマ、ことばが現代社会においても意味を持ち、将来世代にとっても人生の礎となるべきものであることを、さまざまな角度から示していきます。

Shakespeare Livesは、ブリティッシュ・カウンシル、GREATキャンペーンの各パートナーをはじめ、英国放送協会(BBC)、英国映画協会(BFI)、ナショナル・シアター、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー、シェイクスピア400 コンソーシアム(Shakespeare 400 Consortium)、シェイクスピア・バースプレイス・トラスト(Shakespeare Birthplace Trust)、シェイクスピア・グローブ座など、過去に例がないほど多種多様な団体の協力・提携によって実現します。

2016年の年間を通じて、140を超える国や地域のあらゆる年代の人々がユニークなオンライン・コラボレーションや、舞台パフォーマンス、映画、展覧会、朗読会、対談、討論に加え、学校や英語学習者向けの教材を通して、プログラムに積極的に関わる機会を提供します。

世界で学校に通う子どもの半数がシェイクスピア作品について学ぶ一方、約2.5億人もの子どもは読み書きすらできないでいるのが現状です。Shakespeare Livesは、英国の慈善団体、ボランタリー・サービス・オーバーシーズ(VSO)と手を組み、世界中で子どもの教育機会拡大に取り組む活動を支援します。

VSOチーフ・エグゼクティブのフィリップ・グッドウィン博士は、次のように述べています。
「子どもはシェイクスピア作品の学習を通じて、愛や人生に関する重要な教訓を得るとともに、創造性を育みます。他方、文字を読めず、こうした文学がもたらす価値を享受できない子どもが何億人もいるのです。すべての子どもには学ぶ権利がある――これがVSOの信念です。教育こそが貧困から抜け出す確かな手段なのですが、教師が十分な訓練を受けていない国や、性別や能力を理由に学校に通わせてもらえない子どもがいる国も数多く存在します。VSOのボランティアは子どもの教育成果向上に向け、世界各地で奮闘を続けています。今回の提携は、こうしたボランティアの地道な努力に光を当てるものとなるでしょう」

シェイクスピアは人々の想像力を刺激し、次なる創造、より大きな創造へと向かわせます。そうすることで、創造性に富んだ社会の構築に貢献してきました。2016年、Shakespeare Livesを通じて、教育・識字・学習活動を世界的に支援・促進し、資金提供を行うことについても、シェイクスピアは私たちの強い支えとなるでしょう。

Shakespeare Livesの主な活動は以下の通りです。 

  • VSOの教育活動に向けた資金集めを広く支援すべく、「プレイ・ユアー・パート(Play Your Part)(「あなたの役割を果たそう)の意)」と銘打ったオンライン募金活動を2016年1月の「十二夜」に開始します。
  •  ブリティッシュ・カウンシルとBBCアーツが、英国の主要な文化機関とパートナーシップを組み、英国の優れた現代のシェイクスピア演劇を世界の観客にお届けします。その一環として、2016年4月23日に「シェイクスピア・デイ・ライブ(Shakespeare Day Live)」をオンラインで展開するともに、6カ月にわたる「Shakespeare Lives」オンライン・フェスティバルを開催します。
  • ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーと共同で学校用の教材を作成し、英語以外の言語での翻訳版も提供します。シェイクスピアの戯曲とその登場人物を題材に、リーダーシップと権力、独自性、平等、正義といった点から世界市民というテーマを掘り下げます。英国内3万2,000校と国外10万校に配布される本セットには、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー上演作品の映像を使用できる権利も含まれます。
  • あらゆる年代の英語学習者向けに、新たなインタラクティブ教材を制作します。その一つとして、シェイクスピア・バースプレイス・トラストとともに「フューチャー・ラーン(FutureLearn)」プラットフォーム上でシェイクスピアの意義を探る大規模公開オンライン講座(MOOCs)を提供します。
  • 英国映画協会(BFI)の協力の下、BFIナショナルアーカイブから選りすぐったシェイクスピア作品20点を世界各国に巡回上映します。これはブリティッシュ・カウンシルによる英国映画の世界巡回プログラムとしては過去最大となります。上映作品には、1890年代後半から1900年前半に制作されたシェイクスピア作品の無声映画作品のコレクションである『サイレント・シェイクスピア(Silent Shakespeare)』、ローレンス・オリヴィエ主演の『ハムレット』(1948年)、フランコ・ゼフィレッリ監督の『ロミオとジュリエット』(1968年)、リチャード・ロンクレイン監督の『リチャード三世』(1995年)などが含まれます。なお、『リチャード三世』主演のイアン・マッケランは、4月から始まるBFIの「シェイクスピア・オン・フィルム(Shakespeare on Film)」シーズンにも参加しています。
  • シェイクスピア作品の舞台公演を世界各地の映画スクリーンに配信する「ナショナル・シアター・ライブ」に加え、マンチェスター・ロイヤル・エクスチェンジ・シアター(Manchester Royal Exchange Theatre)で上演されたマキシン・ピーク主演『ハムレット』の映像版世界初公開など、これまでに高い評価を受けた画期的なシェイクスピア現代劇の映像も、世界各国で上映します。
  • ヴィクトリア・モデスタやデヴィッド・ウィルソンといった英国クリエイティブ界気鋭のアーティスト、音楽メディアSBTV、国内グライムアーティストの協力も得て、各アーティストがシェイクスピア作品の名場面から発想を得た映像作品を制作します。これにより、世界の若者がシェイクスピア作品に対する理解を深め、自らもシェイクスピアから刺激を受けた作品を作ってコンテストに参加するよう促していきます。こうした映像作品はネット上で公開されるとともに、2016年に行われる各種映画祭でも上映される可能性があります。
  • 屈指の論客の数々が、シェイクスピア作品の持つ普遍性や、現代のみならず将来の世代にとっても決して色あせないその魅力をテーマに、随筆を書き下ろします。
  • シェイクスピア・グローブ座、英国文芸翻訳センター(British Centre for Literary Translation)、ノリッチ作家センター(Writers’ Centre Norwich)とのパートナーシップで、文芸翻訳ワークショップを世界各地で開催します。翻訳者、作家、俳優、演出家、学者が一堂に会し、シェイクスピアの戯曲や詩を翻訳する際に直面する文化・言語面での複雑な課題について意見を交わします。
  • 上記のほか、以下を含む数々の活動を実施します。 

- 第一線で活躍する英国内外の詩人による、シェイクスピアのソネットから新たに発想を得た詩の制作。

- ミーラ・サイアルとスティーヴン・バーコフによるアラブ首長国連邦で開かれるエミレーツ航空文芸フェスティバルへの参加。

- ティム・クローチによるマレーシアとニュージーランドでのプロジェクト。

- ザ・ヒップホップ・シェイクスピア・カンパニー(The Hip-hop Shakespeare Company)によるスーダン、ボツワナ、ジンバブエ、エチオピアでのワークショップ、ライブパフォーマンス、およびトレーニングプログラム。

- グレイアイ・シアター・カンパニーとバングラデシュのダッカ・シアター(Dhaka Theatre)による、障害のある人を対象にしたトレーニングプログラムと『ロミオとジュリエット』の上演。

- 劇団、テラ・ノバ・プロダクション(Terra Nova Productions)による、世界各国の200名を超えるキャストが出演する『ザ・ベルファスト・テンペスト(The Belfast Tempest)』のベルファスト、タイタニック・ドックでの上演。

 

■プログラムWEBサイト: www.shakespearelives.org

■プログラムハッシュタグ: #ShakespeareLives 

 

■パートナー団体一覧

英国放送協会(BBC)
英国映画協会(BFI)
ブルームズベリー・プレス(Bloomsbury Press)
フィルム・ロンドン(Film London)
グレイアイ・シアター・カンパニー
ロンドン大学キングス・カレッジ
マンチェスター・ロイヤル・エクスチェンジ・シアター(Manchester Royal Exchange Theatre)
ナショナル・シアター・ライブ
ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー
ロイヤル・ソサエティ・オブ・リテラチャー(Royal Society of Literature)
シェイクスピア・グローブ座
シェイクスピア・バースプレイス・トラスト(Shakespeare Birthplace Trust)
シェイクスピア・インスティテュート(Shakespeare Institute)
シェイクスピア・メモリアル・ライブラリー(Shakespeare Memorial Library)
シェイクスピア・スクール・フェスティバル(Shakespeare Schools Festival(SSF))
シェイクスピア400コンソーシアム
ポエトリー・アーカイブ(The Poetry Archive)
バーミンガム大学
イースト・アングリア大学
ボランタリー・サービス・オーバーシーズ
ウィメン・イン・フィルム・アンド・テレビジョン(Women in Film & TV)
世界シェイクスピア大会(World Shakespeare Congress)
ノリッチ作家センター(Writers’ Centre Norwich) 

以上

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