2021年 07月 07日 (水曜日)

ロンドン交響楽団 無料Webアプリ「LSO Play」配信開始 日英交流年「UK in JAPAN」に合わせて日本語版を発表 

英国の公的な国際文化交流機関ブリティッシュ・カウンシル(所在地:東京都新宿区 駐日代表:マシュー・ノウルズ)は、駐日英国大使館とともに2019年から2021年にかけてアートや教育、ビジネスなどさまざまな活動を通して、日本と英国の絆をより深めていくことを目指し日英交流年「UK in JAPAN」を展開しています。その一環で、ロンドン交響楽団とパートナーシップを組み、日本の音楽家のスキル・トレーニングや、ロンドン交響楽団のメンバーと日本の音楽家たちによる小中学校、高齢者施設、障害者施設での音楽づくりワークショップを開催し、オーケストラや音楽家と、多様な地域社会との関わりを推進するプログラム「Discovery for 2021」を実施しています。 

このほど、ロンドン交響楽団は日英交流年「UK in JAPAN」に合わせて、インタラクティブWebアプリ「LSO Play」のアジア語圏では初めての翻訳版となる日本語版を制作、配信を開始しました。今年の「Discovery for 2021」プログラムでは、この「LSO Play」日本語版を活用して、学校でのワークショップや、音楽の先生や音楽家を対象にしたオンライン・セッションを展開していきます。 

「LSO Play」は、インタラクティブなWebアプリで、サー・サイモン・ラトル、ジャナンドレア・ノセダ、フランソワ=グザヴィエ・ロト、マイケル・ティルソン・トーマス、ワレリー・ゲルギエフといった一流の指揮者による7つのコンサート公演(ブリテン「『4つの海の間奏曲』、エルガー『エニグマ変奏曲』、ドビュッシー『牧神の午後への前奏曲』、ショスタコービッチ『交響曲第5番』、ストラビンスキー『春の祭典』、ベルリオーズ『幻想交響曲』、ラベル『ボレロ』)を、演奏家によるマスタークラスやリスニングガイドと共に鑑賞することができます。さらに、オーケストラ演奏を4つのアングルから同時に見ることができ、アングルを変えればバイオリニストの指やドラムスティックの動きなどに焦点を当てて楽しめます。各コンサートで使用されている楽器の詳細や、指揮者や演奏家のプロフィールなども参照可能です。これらすべてのコンテンツに日本語字幕を付けた「LSO Play」日本語版は、ウェブ上にて無料で利用できます。 https://play.lso.co.uk/

また、「LSO Play」には楽曲ごとに、音楽の先生が授業の中で活用できるリソースパックも含まれています。日本の学校教育では珍しいクラシック音楽を題材にした音楽づくりの授業案を提供しており、完全日本語化されたこときっかけに、日本の学校教育現場でも活用可能です。 

LSO Play  ドビュッシー『牧神の午後への前奏曲』(一例) 学校の先生向けリソースパック

ブリティッシュ・カウンシルとロンドン交響楽団は、「LSO Play」日本語版の提供開始により、一般の音楽愛好家の方々も、教育現場においても、クラッシック音楽に親しんでオーケストラの演奏を楽しむ可能性が広がることを期待しています。また、今後も日本の音楽家、そして多様なコミュニティのグループと連携し、音楽を通した日英の交流を深めていきます。 

ブリティッシュ・カウンシル駐日代表マシュー・ノウルズは以下のように述べています。 
 「ロンドン交響楽団は、1963年の初来日以来、日本各地で親しまれてきました。優れた演奏を披露するだけでなく、「Discovery for 2021」プログラムを通じて地域社会との関わりも育んできました。この「LSO Play」日本語版は、日本と英国の間の文化的なつながりを称え、多くの皆様にこれまでにない素晴らしいオーケストラ体験をしていただくことを目的としています」。 

ロンドン交響楽団のマネージング・ディレクター、キャサリン・マクダウェル(CBE)は次のように述べています。 
「パンデミックをきっかけに、ロンドン交響楽団の音楽家とDiscoveryチームは、英国および世界各地での教育・学習プログラムのオンライン配信を急速に再構築しました。ロンドン交響楽団の日本での長年のパートナーであるブリティッシュ・カウンシルの支援により、2018年に始まった「Discovery for 2021」プログラムは、昨年いったん停止しましたが、この夏にオンラインで実現できることをたいへん嬉しく思います。「LSO Play」日本語版の配信は、ブリティッシュ・カウンシルと共に今後も活動を続けていく上で、貴重な財産となるでしょう」。  

■LSODiscoveryについて 

ロンドン交響楽団が1990年に立ち上げた先駆的な音楽教育・コミュニティプログラム。「LSO Discovery」は、あらゆる年齢層の人々がオーケストラの音楽に興味を持ち、参加し、ロンドン交響楽団の世界への扉を開くことを目的としています。2008年には、「LSO Discovery」の一環で、2012年のロンドンオリンピック・パラリンピック開催地を含むイースト・ロンドンの10区にフォーカスした「LSO On Track」がスタート。このプログラムでは、若い音楽家たちがロンドン交響楽団の演奏家たちと一緒に刺激的な音楽制作の機会を得て、2012年のロンドンオリンピックの開会式での演奏が実現しました。 

■Discovery for 2021について 

ブリティッシュ・カウンシルがロンドン交響楽団と協働し、オーケストラをはじめとする文化芸術機関と多様な地域社会の新しいかかわり方を模索するプロジェクトとして2018年より展開。2018年、2019年と二年続けて、LSOのアニマトゥールであり作曲家のレイチェル・リーチが来日し、日本の音楽家を対象にクリエイティブな音楽づくりをリードするためのスキルトレーニングを実施したほか、レイチェルのファシリテーションのもと、LSOの楽団員とトレーニングを受けた日本の音楽家が協働し、日本の多様なコミュニティとともにオリジナルの音楽をつくり上げ成果発表を行いました。2021年は「LSO Play」日本語版を活用して、学校でのワークショップや、音楽の先生や音楽家を対象にしたオンライン・セッション、日英のスピーカーを招いたフォーラムなどを実施予定です。 

主催:ブリティッシュ・カウンシル 
特別協力:ロンドン交響楽団 
助成:公益財団法人東京都歴史文化財団アーツカウンシル東京

■UK in JAPAN について 

ブリティッシュ・カウンシルと駐日英国大使館が2019年秋より展開している日英交流年「UK in JAPAN」は、アートや教育、ビジネスなどさまざまな分野で日本と英国との関係を一層緊密にし、未来志向型グローバル・リーダーとしての連携をさらに深めることを目指しています。本事業は日英交流年「UK in JAPAN」の主要プログラムの一つとして実施されます。 https://www.britishcouncil.jp/uk-japan-2019-20 

 

 

 

About the British Council

 ブリティッシュ・カウンシルは、文化交流と教育機会を促進する英国の公的な国際文化交流機関です。私たちは文化芸術、教育、英語を通じて、英国とその他の国の人々の間につながりを育み、理解と信頼を築くために活動しています。2019年度は、8,000万を超える人々が私たちの活動に直接参加し、また7億9,100万人がオンライン、放送、出版物を通して私たちが提供する情報にアクセスしました。英国の公的な機関として1934年に王立憲章によって定められた非営利の公益団体(チャリティ)として設立され、主要な財源となる交付金の15パーセントを英国政府から受け取っています。  

日本では1953年に活動を開始しました。英会話スクールや英国資格試験の運営、教育機関・企業向け英語研修、英国留学情報の提供、英語教員への研修、高等教育や文化芸術分野での国際交流支援などを行っています。

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