テクノロジーの発展や都市開発など、現代社会におけるさまざまな要因が私たちの暮らしの形を大きく変え、子どもの遊びと学びの環境も大きく変化しています。子どもは遊びを通して、挑戦、失敗、工夫、成功や発見を含む多くの体験を重ね、身体的にも精神的にも成長しながら、「自分」とその周りの「世界」、そして「社会」を知り始めます。21世紀を生きる子どもが社会の一員として周囲と繋がり、関係性を築いて、安定した未来の構築に貢献できる大人として成長していくためには、現代社会の変化に適した形で幼少期のかけがえのない体験を重ねることのできる、新しい遊びとそのための環境を考える必要があります。
本セッションでは、前半に日本と英国で多方面の実践を展開する4人のスピーカーにそれぞれの活動と、多様な視点から現代の子どもの遊びや学びを取り巻く環について紹介していただき、後半はインフォーマルなディスカッションとネットワーキングを通して、参加者全員で子どもの遊びの未来について考えていきます。英国の公的な国際文化交流機関であるブリティッシュ・カウンシルによる創造的イノベーション促進プログラム「ELEVATE」の一環として開催する本セッションには、インドネシア、オーストラリア、シンガポール、フィリピン、ベトナム、マレーシアと英国で活動しているアーティストやデザイナーなども参加します。子どもたちがのびのびと遊び、自由な創造性を培いながら、育つ社会の姿を、日本、英国、アジアとさまざまな国の視点を交えディスカッションします。
【セッション概要】
日時:2015年2月24日(火) 16:30-20:00
会場:Impact Hub Tokyo (〒153-0063 東京都目黒区目黒2-11-3 印刷工場1F)
※ 駐車場はございませんので、公共交通機関をご利用ください。
主催:ブリティッシュ・カウンシル
協力:Impact HUB Tokyo
【お申し込み方法】
申込:オンラインフォームよりお申し込みください。
定員:40名(先着順)
言語:日本語・英語(通訳付き)
参加費:無料
スピーカー略歴(順不同・敬称略)
会田 大也 (ミュージアムエデュケーター/東京大学GCL育成プログラム特任助教)
山口情報芸術センター[YCAM]にて、開館当初より教育普及担当としてオリジナルワークショップの開発や、教育普及プログラムのプロデュースを行う(2003-2013)。担当ワークショップは第6回キッズデザイン賞大賞を受賞。担当企画展示「コロガルパビリオン」は第17回文化庁メディア芸術祭審査委員会推薦作品受賞。2014より東京大学ソーシャルICTグローバル・クリエイティブリーダー[GCL]育成プログラム特任助教。
渡辺 ゆうか (FabLab鎌倉代表)
2011年5月東アジア初のファブラボのひとつである、ファブラボ鎌倉を田中浩也氏と共同設立。2012年FabLabKamakura、LLC を立ち上げ代表をつとめる。地域と世界を結び、デジタル工作機械の普及により実現する21世紀型の創造的学習環境構築に向けて、世代や領域を横断した活動を展開している。著書『FABに何が可能か』(2013 / フィルムアート社)などがある。
田川 欣哉 (takram design engineering、ディレクター/デザインエンジニア)
ハードウェア、ソフトウェアからインタラクティブアートまで、幅広い分野に精通するデザインエンジニア。主なプロジェクトに、トヨタ自動車「NS4」、無印良品「MUJI NOTEBOOK」のユーザーインタフェースの設計とデザインなどがある。グッドデザインアワード、コクヨデザインアワード、 ダイソンデザインアワード、英国D&AD Awardsなどの審査員を歴任。未踏ソフトウェア創造事業スーパークリエータ認定。日本語入力機器「tagtype」はニューヨーク近代美術館のパーマネントコレクションに選定されている。東京大学機械情報工学科卒業。英国Royal College of Art, Industrial Design Engineering修了。LEADING EDGE DESIGNを経て現職。2014年より英国Royal College of Art, Innovation Design Engineering客員教授。
クレア・レディングトン (Clare Reddington)(英国ウォーターシェッド、クリエイティブ・ディレクター)
多様なアートフォームを横断的につなぎ、新しいアイデアの共有や発展を促進する、英国ブリストル市のメディアセンター、ウォーターシェッドのクリエイティブ・ディレクターを務める。ウォーターシェッドがザ・ウェスト・オブ・イングランド大学とブリストル大学と共同運営するPervasive Media Studioをリードし、クリエイティブな実践と最先端の研究、最新のテクノロジーを繋ぎ、社会的な側面を持つ実験的プロジェクトを展開する。産業界、大学、クリエイティブ組織と連携し、新しいアーティストやクリエイターのサポートと、新しいアイデアの発見と実現を支援している新しいテクノロジーを使ったクリエイティブなコラボレーションや研究にも力を入れる。ブリティッシュ・カウンシルが選ぶ2009年のUK Young Interactive Entrepreneurのファイナリストで、英国Wired誌が選ぶ100 people who shape the Wired worldの一人に選ばれた。
ELEVATEプログラムについて
ELEVATEプログラムの詳細、ELEVATEプログラムの第1弾として、2014年秋にブリティッシュ・カウンシルとシンガポールのリアン・ファンデーションがパートナーシップを組み、幼児期(0-8歳)の遊びの体験を向上させる革新的なアイデアの創造をテーマに展開したアイデアコンペティション「ELEVATE Startwell™ Challenge: Reimagining Play」の詳細はページ下のリンクよりご覧いただけます。
Impact HUB Tokyoについて
Impact HUB Tokyoは、現在世界70都市に展開する世界最大規模のグローバルなコワーキングスペースの国内初の施設として、2013年2月11日に東京・目黒にオープン。志あるチェンジメーカーが世界とつながる秘密基地”をコンセプトに、起業家が集まる”コワーキングスペース”という枠組みを超え、世界に変革をもたらし、互いに学びや知識、経験、ネットワークのシェアを実現する有機的なコミュニティを創ることを目指す。様々な業種のプロフェッショナル達が集い、スキルを共有することで、教育、医療、貧困問題解決など新たな時代に必要な社会的事業を軸に事業構築をはかる。2013年夏からは起業家育成プログラムなども展開。社会にチェンジを起こす人を育て、ともに成長していくImpact HUBでは2015年2月現在、150名以上のメンバーが集まっている。