Image: © Mat Wright
都市における人口減少や超高齢社会の到来など21世紀の現代社会がさまざまな課題に直面するなか、芸術文化やクリエイティブ産業が今後ますます重要な役割を果たすという認識が、世界的に広まっています。こうした認識が高まるにつれ、芸術文化やクリエイティブ産業に従事する人々は、プロジェクトの実施にあたり質の高い評価データの収集・分析を行い、自らのプロジェクトが生み出した変化や費用対効果について適切に測定し、ひいては芸術文化が社会や人々にもたらす価値を明瞭に言語化していくことが求められてきています。
英国の公的な国際文化交流機関であるブリティッシュ・カウンシルは、過去10年にわたって、文化プロジェクトの評価モデル開発において世界的に定評のある英国のコンサルティング会社 abdi と連携し、"ブリティッシュ・カウンシル・ロジック・モデルとモニタリング&評価フレームワーク"を開発してきました。今回は abdi のトレーナーを日本に招き、このモデルに基づいた芸術文化プロジェクトの効果測定や評価方法を紹介する2日間の実践的なワークショップを、日本の芸術文化関係者・政策関係者を対象に開催します。
実施概要
日程:
Day 1 2014年7月4日(金)15:00-18:00
Day 2 2014年7月5日(土)10:00-16:00
会場:ブリティッシュ・カウンシル(〒162-0825 東京都新宿区神楽坂1-2)
言語:英語(逐次通訳あり)
対象:
芸術文化機関、アートNPOなどのアートプロジェクト担当者、文化行政関係者、アートマネージメント研究者など
定員:20名
※原則、両日参加できる方
※お申し込み多数の場合は抽選を行い、6月25日(水)までにEメールにて結果を通知させていただきます。
参加費:¥3,000(昼食・資料費込み)
※参加費は当日、会場にて現金でお支払いください。クレジットカードによるお支払いはできませんので、ご了承ください。
プログラム
Day 1 2014年7月4日(金)15:00-18:00
一日目のセッションでは参加者とともに、プロジェクトの評価モデルを導入することの意味や、目的を議論します。
Day 2 2014年7月5日(土)10:00-16:00
二日目のセッションでは以下3つのゴールを掲げ、参加者の方がより具体的に手法を学べるような実践的なワークショップを行います。
- 具体的なプロジェクトを例に、成果目標(経済、社会、文化的インパクト)を分析し、潜在的な「評価データ」を探る。
- 「セオリー・オブ・チェンジ(変化の理論)」を紹介し、このモデルを導入することで、効果測定に必要となる情報の収集をプロジェクト計画に組み込む。
- プロジェクトの継続的なモニタリングと評価のために必要なスキルについて、ニーズを分析する。
abdi について
英国ケンブリッジを拠点に、人的資本の投資効果測定や評価を専門に手がけるコンサルティング企業。英国の公的な国際文化交流機関ブリティッシュ・カウンシルと約10年にわたって連携し、"ブリティッシュ・カウンシル・ロジック・モデルとモニタリング&評価フレームワーク"を開発。これまでに各国で文化プロジェクトを運営する300名以上のブリティッシュ・カウンシルのスタッフを対象にトレーニングを行っている。また、医療、交通、クリエイティブ産業(新規ICTメディアや放送メディアを含む)、義務・高等・専門教育、金融、メディア、IT、通信、航空、防衛、警備などの幅広い業種を対象にプロジェクトの評価を実施。EU諸国、中東・北アフリカ、アフリカ、南アジア、東南アジア、アメリカなど各国の民間・公共の組織とも連携している。