Aptisの事例紹介

Aptisは、文部科学省「英語教育実施状況調査」の英語力を測る指標としてご利用いただけるテストです。

そのAptisが国内外でどのように活用されているのか、国内外での事例をご覧ください。

マレーシア教育省『Pro-ELT Project』

概要

  • テスト受験者:英語教員
  • テストの目的:Pro-ELT Projectのための英語教員の評価
  • 使用したテストパッケージ:4技能パッケージ(スピーキングテストはAptis Advancedを使用)
  • 実施者:ブリティッシュ・カウンシル

詳細

2012年9月にマレーシアで開始され、マレーシア教育省とブリティッシュ・カウンシルとMinistry of Educationが手を組んで実施しているプロジェクトでは、Aptisは非常に重要な役割を担っています。Pro-ELTと名付けられたこのプロジェクトは、2012年に5,000名以上の英語教師がAptisを受験するところから始まりました。CEFRのレベルでBバンド以上の成績を収めた候補者は、ブリティッシュ・カウンシルによるトレーニングを1年受講し、その終了時に再度Aptis受験、そこでCEFRの成績どのように変化したかを確認しました。トレーニングは、240時間の対面式と240時間のe-learningで構成され、ブリティッシュ・カウンシルは、このトレーニングのために100名以上の教師を雇用しました。このプロジェクトは、国をあげた教育システム改革であるthe Malaysian Education Blueprintの一部であり、マレーシアが2020年までに先進国に仲間入りするための重要な施策でもあります。

このプロジェクトを実施するにあたって、英語力をより理解するために上級英語レベルのCをCEFRにあわせてC1とC2で分けるためのテストがほしいという要望があり、その声に応えるためにAptis Advancedテストが開発されました。

結果およびその効果

トレーニング終了時のAptisテストによって、最初のグループの英語力が75%を超える非常に高い比率で向上したことが分かりました。この結果を受け、2015-16年の第1四半期Q1 15/16に最終テストが終わるようスケジュールされた9,000名の英語教員が第2グループとなり、再び実施されました。第3グループは既に進行中で、トレーニングは現地の団体が代わって行うようになりました。第4のグループは2016年始めに開始予定です。

Aptisは、マレーシアでの英語教員の評価に欠かせないツールとなり、Cバンドの成績をもつ教員は州から多額の報奨金がもらえることになっています。また、教育省での裁量を与えられる機会にもつながります。また、教員のトレーニングを実施する他団体においても、このプロジェクトで行われる評価方法を取り入れるようになりました。

Tengku Nurul Azian Shahriman, Director Education National Key Results Area, Performance Management & Delivery Unit (PEMANDU), Prime Minister’s Officeは、以下のように述べています:

「私たちの国の英語教員のスキルを高め、その役割を向上するために、とても興味深いプログラムを行っています」併せて更に教師たちへのコメントとして「このプログラムで英語教員として自分自身を成長させ、教室で子供たちに知識を授けるために活用してもらうことを願っています」

Pro-ELTについての更に詳しい情報は、動画でもご覧いただけます。 

京都大学『R/Lead International Project』

概要

  • テスト受験者:プロジェクトに参加した京都大学生
  • テストの目的:プロジェクトの前後に参加者の英語力を測定するため
  • 使用したテストパッケージ:スピーキングパッケージ
  • 実施者:ブリティッシュ・カウンシル

詳細

京都大学では、平成25年度「京都大学全額経費採択事業‐国際化支援(国際交流推進機構)」の一環として、R/Lead International Projectというプロジェクトを行いました。これは、KU Book Club(京都大学ブッククラブ)内に作られたディスカッションスタディグループで、グループでの読書を通じ、海外の学生と日本人学生との交流およびディスカッションを促進することを目的としています。 R/Lead International Projectは生徒主導のプロジェクトであり、R/Lead事務局に属する3名の学生コーディネーターとブリティッシュ・カウンシルによる専門的なトレーニングを受けた18名のファシリテーターにより運営されました。このプロジェクトには多数の応募があり、最終的に100名の学生が参加を認められました。参加者たちは少人数のグループに分かれ、秋学期の間ファシリテーターと毎週ディスカッションを行い、いくつかのグループは京都大学の国際ディスカッションパートナーである国立台湾大学ともSkypeを通じて議論を重ねました。

このプロジェクトの一環として、参加学生は文法・語彙・スピーキングという3つの側面から英語力を測るためAptisをプロジェクトの参加前と終了後に受験しました。吉田キャンパスでオンラインスピーキングテストが実施され、98名の学生が受験しました。Aptisの結果は、プロジェクト参加者が英語での読書と議論を通じて、継続的に英語での情報を取集し発信する事により、英語でのコミュニケーション力が向上したことを示すものでした。

本プロジェクトに関する参考文献:西川美香子. (2015). How Facilitator Styles Affect Overall Dynamic of Group Discussions in EFL Contexts. Jacet journal, (59), 151-167.

文部科学省『英語教育推進リーダー中央研修』(準備中)

(準備中)

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