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Manchester Camerata

Date
2021年 03月 18日 (木曜日)
18:0019:30

コロナ禍がいまだ収束を見せないなか、孤立を余儀なくされている人たちのケアが各国で大きな課題となっています。世界でも類を見ないスピードで超高齢化社会を突き進む日本も、そうした例に漏れません。

日本と同様に少子高齢化が急速に進んでいる英国では、ここ10年ほど、美術館や劇場、ホールをはじめとする文化芸術機関が高齢者や認知症のある方々の孤立問題に向き合ってきました。行政や福祉・医療関係者と協働し、多様な取り組みを展開することで、地域に生じるこの問題に向き合っています。2020年3月23日に同国で最初のロックダウンが発令された後、これまでの方法は通用しなくなってしまいました。彼らはいかにしてこの緊急事態に向き合い、解決の糸口を探っていったのでしょうか。

本フォーラムでは、長年にわたって英国のクリエイティブ・エイジングを推進してきたベアリング財団のデービッド・カトラー氏が英国の現状をご紹介するほか、スコティッシュ・バレエのキャサリン・キャシディ氏、マンチェスター・カメラータのリジー・ホスキン氏、エンテレキー・アーツのマディ・ミルズ氏をスピーカーに迎え具体的な事例を共有します。

コロナ禍で孤立が深まる高齢者にどのようにアート機関が働きかけることができるのか、高齢者のウェルビーイングをサポートできるのか、そして、文化芸術が社会においてどのような役割を果たすことができるのか、皆さんとともに模索するセッションです。

開催概要

日時:3月18日(木)18:00-19:30
主催:ブリティッシュ・カウンシル 
参加費:無料(日英同時通訳あり)
対象:美術館、劇場、ホール、オーケストラなど文化芸術関係者、社会福祉関係者など
申込方法専用申込フォームよりお申込みください。
使用プラットフォーム:Zoom(事前に参加URLをお送りします)
お問合せ:ブリティッシュ・カウンシル  uk-event@britishcouncil.or.jp
*手話通訳などアクセスサポートが必要な方は3月15日(月)までにご連絡ください。

スピーカー

デービッド・カトラー(ベアリング財団)
キャサリン・キャサディ(スコティッシュ・バレエ)
リジー・ホスキン(マンチェスター・カメラータ)
マディ・ミルズ(エンテレキー・アーツ)

プロフィール

デービッド・カトラー
ベアリング財団 ディレクター
英国で著名な助成団体の一つであるベアリング財団のディレクター。同財団は、人権の枠組みの中で差別や不利益に挑戦する活動を行っている。ベアリング財団に務める前は、オックスフォード大学とロンドン・スクール・オブ・エコノミクスで学び、地方自治体や国のボランティア組織において、社会正義に関する問題に取り組んだ。アムネスティ・インターナショナルUKをはじめ、さまざまな団体で理事を務めている。デービッドは、ベアリング財団の芸術プログラムをリードし、ここ10年間は孤立した高齢者や認知症の人々、介護施設で生活する人々などの弱い立場に置かれた高齢者との創造的な活動に取り組んできた。アート活動への直接的な助成のほか、さまざまな関連レポートも発行している。日本や世界各国におけるクリエイティブ・エイジングのプロジェクトについてまとめたレポートも執筆した。

キャサリン・キャサディ
スコティッシュ・バレエ ディレクター・オブ・エンゲージメント
20年以上にわたり、健康、教育、改革など幅広いコミュニティの場でダンスを活用してきた経験を持つ。スコティッシュ・バレエのディレクタ・オブ・エンゲージメントを10年間務め、カンパニーがダンスを活用しながら健康福祉(ヘルス)の領域で専門性を示すことをリードしてきた。現在スコティッシュ・バレエでは神経疾患を持つ人々を対象に、パーキンソン病の人々のためのDance for Parkinson's Scotland、認知症の人々のためのTime to Dance、多発性硬化症の人々のためのElevateという3つのダンス・ヘルス・プロジェクトを展開している。そのほか、若者のウェルビーイング向上を目的に、アイデンティティや多様性、LGBTQなどのテーマを探求するダンス・プロジェクトなども展開している。1998年にバーミンガム大学を卒業し、振付師、ダンスアーティスト、プロデューサーとして国内外で活躍。アーツ・カウンシル・イングランド、クリエイティブ・スコットランドなどでも専門アドバイザーを務めている。

リジー・ホスキン
マンチェスター・カメラータ カメラータ・イン・ザ・コミュニティ ディレクター
15年以上にわたりBBCでラジオプロデューサーを務めた経験を持ち、2020年1月にマンチェスター・カメラータ管弦楽団のコミュニティ向けプログラムの責任者としての任務をスタート。2020年3月のパンデミック以降、学校や高齢者に向けたデジタルプロジェクトや、介護者向けのオンラインコンテンツの開発などに取り組んでいる。マンチェスター・カメラータはチャリティ団体のため、活動を継続するための資金調達も担当。英国全土で展開している「Music for Dementia」のラジオ番組の制作にもボランティアとして参加している。

マディ・ミルズ
エンテレキー・アーツ ディレクター
エンテレキー・アーツは、ロンドン南東の地域社会に深く根付いた参加型アートプロジェクトを展開する団体。過去30年間、幅広い年齢の様々な人々との活動を通して、人生に変化を起こすような独自の手法を培ってきた。「聴くこと」や「共感すること」に重きを置き、そこから芸術的な表現を導き出すエンテレキーの手法は、地域社会で孤立しかねない人々をつなぎ、創造的なエネルギーを解き放つものとして、英国内で高く評価されている。マディは、2020年10月、エンテレキー・アーツのディレクターに就任。サウスバンクセンターで5年以上にわたりプロデューサーを務めてきた経験を持つ。

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  • ご参加には機器やZoomのアプリ、安定したインターネット回線などが必要です。各自でご準備の上ご参加ください。
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音楽, 演劇&ダンス, 美術, 文化政策
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「UK in JAPAN」プログラム