<略歴>
1955年 英国ノッティンガムに生まれ、アイルランド南部のティペラリーで育つ。
1980年代、ダブリン(アイルランド)での教師生活のなかで言語評価に関心を持ち、英語教育の修士号を取得。英国レディング大学で語学テスティングの博士号を取得後、1990年から8年間、岡山大学で教鞭をとる。
英国に戻りレディング大学勤務を経て、2008年ロンドンの国立ローハンプトン大学の教授に就任。
2012年 ブリティッシュ・カウンシルに参画。英国本部で評価研究グループ部門の責任者を務める。
UKALTA(英国語学評価テスト学会)の創設者であり、2016年英国社会科学アカデミーフェロー、2017年AALA(アジア語学評価協会)フェロー就任。
*主な活動・関心分野
世界各地のブリティッシュ・カウンシルのセンターで利用されるプレイスメント・テストのデザイン、開発、妥当性検証、および新たな企業間言語テストである Aptis のデザイン、開発、妥当性検証を行う。
特に強い関心を持つ分野は、パフォーマンステスト、テストの妥当性検証、テストデータの管理・分析、尺度設定と項目特性推定(scaling and calibration)に関連する問題。これまでに行った研究には、スピーキング能力に影響を及ぼす要因、評定者(rater)の行動の評価、スピーキングとライティングの評価、特定の目的のための評価、ヨーロッパ言語共通参照枠(CEFR)を指標とした英語テストの基準設定、プロフェッショナルな状況における基準設定など。
現在はブリティッシュ・カウンシルで、シリル・ウィアー教授と共に、言語テストの歴史を記録する大規模プロジェクトに携わる。
80年代、アイルランドでの教師時代に、当時教えていた日本人生徒たちが対話相手の年齢や性別に合わせて、どうコミュニケーション手法を変えているかに興味を持ったことが、言語テストを左右する影響を考えるきっかけとなった。
日本滞在中には、岡山大学で教鞭を執る一方、5年間にわたり全国語学教育学会(JALT)のコミッティメンバーを務め、1997年浜松で開催された学会の会長を務める。
*主な著書
『Issues in Business English Testing(ビジネス英語テストに関する問題)』(Cambridge University Press, 2006)、『Modelling Performance in Oral Language Testing(オーラル言語テストにおけるパフォーマンスのモデリング)』(Peter Lang, 2008)、『Language Testing: Theories and Practices (言語テスト :理論と実践 ) 』 (Palgrave Macmillan, 2011) 、 『The Cambridge Guide to Language Assessment (ケンブリッジ言語評価ガイド)』(C. Coombe、P. Davidson、S. Stoynoff との共同編集、Cambridge University Press, 2012)など。
これまでに100を超える論文や著作が、多くの国際的ジャーナルに掲載され、160を超える世界各地の学会で発表されている。