©

Tania Kolinko

Date
2015年 04月 16日 (木曜日)
13:3017:00
会場
国立新美術館、3階 講堂

2020年までに人口の約30%が65歳以上になると予想され、急速に少子高齢化が進む日本。生産人口の減少、医療費の増大に加え、認知症患者の増加、介護者の疲弊、老人の孤立などさまざまな課題が浮かび上がっています。その中で、いかに健康寿命をのばし、人々が長寿で幸せな人生を送ることができるのか、国や地方自治体だけでなく民間主導で分野を横断したさまざまなアクションがはじまっています。

日本と同様に少子高齢化が急速に進んでいる英国では、ここ数年、文化芸術団体により高齢者を対象に多様な取り組みが展開されています。例えば、ナショナル・リバプール・ミュージアムは、コレクションを活用し、認知症の方とその介護者を対象にしたプログラム「ハウス・オブ・メモリーズ」を実施。マンチェスターを拠点とする室内管弦楽団、マンチェスター・カメラータは、演奏家が音楽療法士と連携しながらケアホームの高齢者を対象に曲作りのプログラムを展開するほか、大学機関とも連携してプログラムの効果検証も行っています。こうした文化芸術機関による取り組みは、医療や福祉といった既存のサポートに加えて、高齢社会の課題に新たな切り口でアプローチできるものとして注目が集まっています。

日本においても、2020年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会を契機にあらゆる人が芸術文化に親しめる環境作りや、文化芸術機関の社会的役割を再考する動きも広まり、少子高齢社会に向けた取り組みへの関心も高まってきています。そこで、ブリティッシュ・カウンシルは、4月16日(木)に英国において高齢者を対象にした先駆的な取り組みを行っている14の文化芸術団体の関係者を招き、日本の文化関係者とフューチャー・セッション形式のフォーラムを開催します。“フューチャー・セッション”とは、多様なステークホルダーが既存の枠組みを超えて集まり、参加者同士がオープンな対話を通して未来の価値を生み出す場です。

当日は英国で展開されているプロジェクト事例の紹介のほか、芸術のジャンルやセクターの枠組みを超えて、日英の関係者が高齢者を取り巻く状況や文化芸術の持つ可能性について議論を深め、未来への「問い」や知識の共有することで新たな関係性の構築、パートナーシップやコラボレーションの機会を探ります。

開催概要

日時:2015年4月16日(木)13:30-17:00(13:00 受付開始)
会場国立新美術館、3階 講堂(〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2)
参加費:無料(通訳つき)
定員:80名(先着順)
主催:ブリティッシュ・カウンシル
助成:ベアリング財団、カルースト・グルベンキアン財団
協力:国立新美術館
対象者:文化芸術関係者、政策関係者、医療福祉関係者など
ファシリテーター:野村 恭彦(株式会社 フューチャーセッションズ 代表取締役社長)
参加方法:専用のオンラインフォームよりお申し込みください

英国から参加するゲストスピーカー

<文化芸術機関>
アーツ・フォー・ヘルス・コーンウォール ジェーン・ハワード(ディレクター)
イコール・アーツ アリス・スウェイト(ディレクター)
ウィグモア・ホール  ケイト・ウィテカー(教育部門 『ミュージック・フォー・ライフ』プロジェクトマネージャー )
ウェスト・ヨークシャー・プレイハウス ニッキー・テイラー(コミュニティデベロップメント マネージャー)
エンテレキー・アーツ デービッド・スレイター(ディレクター)
サドラーズ・ウェルズ ジェーン・ハケット(クリエイティブ・ラーニング部門 プロデューサー兼プログラム担当)
ナショナル・ミュージアムズ・リバプール  キャロル・ロジャーズ(エデュケーション・ビジター部門 エグゼクティブディレクター)
マンチェスター・カメラータ ニック・ポンシロ(ラーニング&パーティシペーション部門長)
マンチェスター博物館/ウィットワース美術館  エズメ・ウォード(ラーニング&エンゲージメント部門長)
ルミネイト  アン・ギャラハー(ディレクター)

<研究機関>
キール大学  ミリアム・バーナード(教授)

<政策・助成機関>
アーツ・カウンシル・イングランド フィリップ・ケーブ(エンゲージメント部門 ディレクター)
カルースト・グルベンキアン財団  イザベル・ルセナ(プログラムマネジャー)
ベアリング財団  デイヴィッド・カトラー(代表)
        デイヴィッド・サンプソン(副代表)
        ケイト・オーガン(芸術アドバイザー)

関連リンク