RENKEIの第3回気候変動ワークショップは、コロナの影響により、当初予定されていた京都ではなくオンラインでの開催になりましたが、約100人の研究者を含む大学関係者が集まりました。
ワークショップは2020年12月と2021年1月の2回に分けて開催されました。
1回目のワークショップでは、英国からはリバプール大学のDame Janet Beer学長と外務・英連邦省COP26アジア太平洋地域大使Ken O’Flaherty氏、日本からは東京大学の先端科学技術研究センター研究顧問の小林光氏と京都大学防災研究所森信人教授をお迎えし基調講演を行いました。
日英の講演者は、RENKEIが持つ幅広い専門知識と、日英の気候関連の政策や目標が重なりあっていることから、RENKEIの重要性を強調し、グラスゴーのCOP26に向けてRENKEIが果たすことのできる役割などについて、積極的な意見が述べられました。
後段では次の3つの内容に分けてパネルを設置し日英双方の参加者から積極的な発表が行われました。
パネル1では気候関連の研究と、低炭素社会とグリーン・インフラについて
パネル2では、洪水と水不足、食料生産と安全保障、生態系における将来のリスクと適応について
パネル3では、RENKEIメンバー大学が実施している気候関連政策やキャンパスの持続可能性イニシアチブ、ネットワークについての発表がなされました。
翌月行われた2回目ワークショップでは、上記3つの分野での発表内容を受け、議論をさらに進めていきました。その結果、shared mobility and related behavioural changes(シェアードモビリティと行動変化)、walkable or "15 minute" cities(歩行可能または"15 minute" cities)、post-COVID recovery options and opportunities in urban systems (コロナ後の都市システムの回復オプションと機会)、the impact of climate change on tropical forests in Latin America and Southeast Asia(ラテンアメリカと東南アジアの熱帯林への気候変動の影響)、economic analysis of climate-related disasters(気候関連災害の経済分析)、the potential for mapping institutions and their net zero and sustainability thinking in the UK and Japan(日英におけるマッピング作成機関とネットゼロおよび持続可能性思考の可能性)など、さまざまな共同研究と課題分野が提起されました。
またこの2回目のワークショップにおいては、2019年12月にニューカッスル大学でワークショップを行った際に選出された若手研究者を中心とするシードファンドプロジェクトの中間報告発表なども実施されました。コロナ禍で予定していた対面での活動ができない中、プロジェクトメンバーはオンラインでのコミュニケーションを図りながらもプロジェクトを進捗させている様子がうかがえました。
ワークショップに関するお問い合わせ : renkei@britishcouncil.or.jp