By ブリティッシュ・カウンシル アーツチーム

2020年 07月 15日 00:41

英国が3月中旬にロックダウンに入った数日後には「オールウェイズ・プレイング」と題したデジタルプログラムを立ち上げたロンドン交響楽団(LSO)。どんな状況でも、あらゆる人々に素晴らしい音楽を届けようと、コンサートの配信のみならず若者や家族向けのプログラムなど、オンライン上でさまざまな取り組みを提供しています。ロックダウンの緩和とともに、現在はステージ上での活動再開に向けても始動している同団ですが、今後もデジタルプログラムは継続していく予定としています。

コンサートや楽団員が自ら選曲した演奏の配信

7~8月にかけては毎週金曜日にサマー・ショートと題したリサイタルを配信します。3月~6月までの間に配信されたコンサートもYouTube上で楽しむことができます。毎週月曜日にはコーヒーセッションと題した、LSOの楽団員が自ら選んだ曲を自宅で演奏したショート・パフォーマンスも配信。LSO Playでは、過去のコンサートの模様がインタラクティブな形で提供され、オーディエンスは「指揮者」「木管」「弦」など視点を選びならが楽しむことができます。

「サイモンはどこ?」など充実の教育プログラム

子ども向けのコンテンツも充実しており、年齢ごとに対応したデジタルプログラムが提供されています。例えば、5歳以上(Key Stage 1)のカテゴリーで紹介されているプログラム「サイモンはどこ?」では、指揮者サイモン・ラトルが、新型コロナウィルスの影響で、友人フィガロの結婚式に参加できなくなってしまった代わりに、LSOがオンライン・コンサートをプレゼントするという設定で、リハーサルの直前にいなくなってしまったサイモンを探しながら、画面上にオーケストラのメンバーが集まり演奏していくというストーリー。映像にも工夫が凝らされており、子どもだけでなく大人でも楽しめる内容です。

同じく子どもやその家族、教員向けのプログラムとして、英国の人気児童書「オリビアバンドをくむ」を題材に、ロンドン交響楽団アニマトゥールのレイチェル・リーチが、楽団員とともにお届けする、インタラクティブなコンテンツも。子どもたちが自宅にいながらも、楽団員の演奏を聴いたり、曲に合わせて一緒に演奏したり、物語への理解を深めることができる内容で、オリジナル曲の歌詞やプロジェクトパックなど各種資料もダウンロード可能。レイチェル・リーチは、LSOとブリティッシュ・カウンシルが2018年から展開するプロジェクトにも関わり、日本の多様なコミュニティともワークショップを実施しています。

本サイト内の関連ページ