英国では、ロンドン交響楽団やBBC交響楽団などのオーケストラが、世界中の観客に向けて優れた音楽を提供するだけでなく、コンサートホールや教育機関などと連携し、子どもから高齢者まで多様な人々を対象に、参加者が主体的に音楽を楽しめるようなクリエイティブなプログラムを実施しています。こうした活動が地域との結びつきをより深め、楽団員のリーダーシップスキルを育みオーケストラ全体の演奏水準の向上にもつながることから、多くのオーケストラがそのミッションの中核に「ラーニング」を位置づけています。

日本でもこうした新しい音楽教育のかたちが注目されるなか、ブリティッシュ・カウンシルは、楽団員に向けての実践的なトレーニングや、音楽関係者、政策関係者、教育関係者などを対象としたフォーラムなど、日英のパートナーと連携しながら様々なプロジェクトを推進しています。

BBC Symphony Orchestra workshops

音楽家を対象にしたワークショップリーダー育成トレーニング

ブリティッシュ・カウンシルは、英国のさまざまなオーケストラとともにクリエイティブな音楽教育プログラムを展開し、アニマトゥールとして第一線で活躍する音楽家を招聘し、日本の文化芸術機関と連携しながら、オーケストラの楽団員などを対象にしたワークショップリーダー育成のためのトレーニングや、子供から大人まで幅広い層の方々を対象にした音楽ワークショップを開催しています。

音楽を通してホームレスの方々を支援する日英交流プログラム

ブリティッシュ・カウンシルは音楽を通してホームレスを支援する英国のアート団体「ストリートワイズ・オペラ」を招聘し、音楽家に向けたトレーニングや大阪釜ヶ崎などで音楽ワークショップを実施するほか、日本におけるホームレスを取り巻く活動や文化芸術の持つ可能性について関係者と議論を深めています。

オーケストラ・ホール関係者向け英国派遣プログラム

ブリティッシュ・カウンシルは、英国のオーケストラやホールの新しい取り組みをご紹介する英国への派遣プログラムを実施しています。日本と英国の音楽関係者の対話を促しながら、今日の社会におけるオーケストラやホールの役割や意義について議論を深め、日本と英国のパートナーが共通のアジェンダのもと協働できるような機会の創出に努めています。