地球上のすべての人々が幸福に暮らすためには、多様な学問分野からの貢献をもとに、平和を維持するための努力が必要となる。平和がどのようなプロセスを経て戦争へと至るのか。同じ過ちを繰り返さないために、過去にどのように向き合うのか。
平和、芸術、文化と科学といった学問分野の英知を結集させ、これらの課題に取り組むため、日本の立命館大学及びイギリスのリバプール大学によりRENKEI PAX (Peace, Arts, Culture and Science=PACS = PAX = Peace)ワーキンググループが立ち上げられた。2016年9月14~23日に京都にて行なわれたスクールのメインテーマは「意識の奴隷化」で、現在起きている対立や不安定な状況へ活かせる教訓を探るべく、戦争や暴力へ到る構造、そしてそれらがもたらす結果に注目した。2017年8月17日~26日にリバプールにて行なわれたスクールでは「意識の解放」をメインテーマとし、奴隷制度への道のりや奴隷貿易における「意識」の役割をたどり、現代社会にも存在する類似構造の是正に向けた取り組みを探るべく、RENKEIメンバー大学よりのべ35名の若手研究者が参加した。