マルチプラットフォームで、近未来を舞台にした“物語”を体験する
『GALWAD』とは、“Call”を意味するウェールズの言葉です。このプログラムでは、2052年の近未来の世界を舞台にした物語が、BBC(英国放送協会)の単発ドラマや没入型アプリ、ライブイベントを通して多言語で展開されます。ライブイベントは、2022年9月より、ブライナイ・フェスティニオグ、マーサー・ティドビル、スウォンジーのウェールズ3都市で、7日間にわたって開催されます。全世界で楽しめるように、デジタルスクリーンでも公開される予定です。
GALWADは、ウェールズ独自の法律『Well-being of Future Generations Act』にインスパイアされて生まれました。この法律は、ウェルビーイングを向上させるために、貧困や健康格差、気候変動といったウェールズが直面する課題の解決に協力して取り組む重要性を訴え、ポジティブな変化をもたらすことを目指しています。もちろん、これらの課題はウェールズだけが抱えるものではありません。気候やテクノロジー、社会情勢に関する専門知識に基づいてつくられたGALWADを通して、2052年の物語をイマーシブに体験することで、これから訪れる地球の未来とその可能性を探究します。
映画『マイノリティ・リポート』の美術監督が描き出す、30年後の世界
制作を手掛けるのは、特定の劇場を持たない国立劇場『National Theatre Wales』が率いる『Collective Cymru』です。GALWADのために結成されたCollective Cymruは、動画制作を行う『Clwstwr』や、ウェールズにおけるディスアビリティ・アートを先導する『Disability Arts Cymru』など、ウェールズ全土を中心に活動する組織やアーティスト、作家たちによって構成されています。
GALWADが展開する物語は、“world-building”という、一貫性のある“架空の世界”を構築する手法を用いてつくられています。これは、映画やゲームの制作においても見られるプロセスです。主導したのは、映画『マイノリティ・リポート』の美術監督を務めたAlex McDowell氏と、world-buildingを専門とする『Experimental Design』。そして、ウェールズ中から集結した120人の人々が、オンラインやウェールズの各地で進められているロケーション撮影に参加しています。
シナリオの制作には、優れた才能を持つ16人の脚本家が参加。さらに、18歳から25歳の12人で構成される“YOUNG COMPANY”も、プログラムのさまざまな場面で活躍する予定です。
日本からプログラムを楽しむ方法
日本からも、オンラインでプログラムを楽しめる方法を紹介します。
- UNBOXED YouTube 公式アカウント『UNBOXED:GALWAD』(英語)
『GALWAD』のイベント概要のプレゼンテーション動画をご覧いただけます。 - GALWAD プロジェクトサイト内『BUILDING WORLDS』(英語)
『GALWAD』の制作に携わったクリエイターやアーティストなどが参加するトークイベントの様子を、動画でご覧いただけます。 - 『GALWAD』の物語は世界に向けてデジタルスクリーンで公開され、アプリも提供される予定です。『GALWAD』のプロジェクトサイト(英語)よりニュースレターにご登録いただくと、最新の情報をご確認いただけます。