Image: Wood & Harrison, Table and Chairs, 2001, Courtesy the Artists and Carroll/Fletcher, London © The Artists
展覧会『プライベート・ユートピア ここだけの場所 ─ ブリティッシュ・カウンシル・コレクションにみる英国美術の現在』
英国の優れた現代美術を集めたブリティッシュ・カウンシル・コレクション。このコレクションから、英国美術の現在を代表する約30名のアーティストによる絵画、写真、映像、立体など約120点を紹介する展覧会『プライベート・ユートピア ここだけの場所 ─ ブリティッシュ・カウンシル・コレクションにみる英国美術の現在』が、2014年1月~2015年2月、東京、伊丹、高知、岡山の4都市を巡回しました。
制度に支配された時代や、物質が溢れ返る時代を経て、今われわれは「私」(private)の時代を生きています。それは単なる個の時代ではなく、その個が表向きには閉ざされた空間の中でそれぞれに成熟し、現代の技術がそれらの世界を隣り合う細胞のように結び付け、自ずとルールを生成しては、その価値観を全人類と共有している、そんな世界です。もはや公も私もなく、ここにしかない場所であると同時に、どこにでも繋がっている世界-「ユートピア」(utopia)に生きているといってもいいでしょう。
このような時代のなかで、美術においても、些細な日用品を応用した作品や、ふとした視点の転換で、すぐそばにありながら知り得なかった世界へと誘ってくれる作品が1990年代から多く制作されるようになりました。本展は、こうした美術の動向を、多彩な英国の現代アーティストによる作品でご覧いただくもので、1990年代から活躍しつづけるギャリー・ヒュームやサラ・ルーカス、若手のライアン・ガンダーやハルーン・ミルザ、昨年のターナー賞を受賞したエリザベス・プライス、また今年同賞にノミネートされたデイヴィッド・シュリグリーまで、約30名による絵画、写真、映像、立体など約120点を、「風景」「物語」「ユーモア」「わたし」「引用」などをキーワードに読み解きます。
開催情報:
東京ステーションギャラリー:2014年1月18日(土)~3月9日(日)
伊丹市立美術館/伊丹市工芸センター:2014年4月12(土)~5月25日(日)
高知県立美術館:2014年11月2日(日)~12月23日(火・祝)
岡山県立美術館:2015年1月9日(金)~2月22日(日)