LSOによる音楽づくりワークショップ

LSOは、1904年に設立された英国で最も古い交響楽団のひとつですが、レコーディング、コンサート、ツアーだけではなく、「LSO Discovery」と呼ばれる教育プログラムにも力を入れています。

今回ご紹介する動画では、LSO Discoveryでアニマトゥール(進行役)の一人を務めるレイチェル・リーチが、LSOの音楽家とともに学校などで実際に行っている参加型の音楽づくりワークショップについて解説しています。彼らはどのような工夫を取り入れ、さまざまな能力や音楽スキルを持つ子どもたちとエンゲージしながら、音楽づくりワークショップを実施しているのでしょうか。

ワークショップの基本プラン

ワークショップの内容や長さは参加者らと相談して柔軟に変えるのが基本ですが、典型的な手法は以下のようなステップに分けられます。

1. ウォームアップ
2. 音楽家による楽器紹介
3. 課題を実演する
4. チームに分かれる
5. 共有・融合する
6. 作品を演奏する

まずはじめに「ウォームアップ」。これからクリエイティブで楽しいことが始まるとウォームアップで示します。「手を叩く」といった誰でも参加できる簡単なアクティビティを行います。

次に、「自分の楽器の紹介」。音楽家は自分が普段演奏している楽器を紹介します。学校では時間が限られているため、ディテールの説明に陥ることなく、手短に紹介するのがいいでしょう。

そして、いよいよ子どもたちとともに、新しい曲をつくる作業に入っていきます。課題曲と作曲家を紹介した後、実際の曲目から得た「3つのアイデア」を駆使し、クリエイティビティを喚起していきます。3つのアイデアの具体例は動画でご紹介していますので、ぜひご覧ください。

ここで、参加者らの「チーム分け」を行い、グループで音楽家とともに課題に取り組みます。この部分においては時間を制限したほうがうまく進むでしょう。

各チームで曲づくりの課題に取り組んだ後は、「共有と融合」の時間です。「間違った答えなどない」と伝えながら、チームごとに発表してもらいましょう。意外なアイディアが出てくることもあるので、ときにはプランを無視しても構いません。各チームの発表を聴いた後、全てのアイデアをひとつにまとめ、作品に仕上げます。

最後に、でき上がった作品を演奏します。プロジェクト終了時に子どもたちに原曲を聴いてもらい、自分たちの曲と作曲家の原曲を比べ、類似点や相違点について話し合ってみましょう。

こちらの動画で詳細をご確認いただき、みなさんのワークショップ実践にお役立てください。

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