ブリティッシュ・カウンシルはロンドン交響楽団(LSO)と協働し、オーケストラをはじめとする文化芸術機関と多様な地域社会の新しいかかわり方を模索するプロジェクト「Discovery for 2021」を、2018年より展開しています。
プロジェクト1年目となる2018年は8月~9月にかけてLSOの3名のメンバーが来日し、専門家向けのトレーニングや、一般向けの音楽づくりワークショップを行いました。
2018年8月22日~23日の2日間はLSOのアニマトゥール、レイチェル・リーチが、日本のオーケストラ団員や音楽家など合計12名を対象に、スキルトレーニングを実施。参加者は地域コミュニティ向けのクリエイティブな音楽づくり(教育プログラム)を実践するためのアプローチや手法を学びました。
その後、トレーニングに参加した日本の音楽家のうち3名がLSOの団員と協働。一般公募で選ばれた小学校3年~6年生の子どもたちや、ジュニアオーケストラの子どもたち、障害のある子どもたち、老人介護施設に入居する高齢者たちなど、年齢や音楽経験もさまざまなグループに向けたクリエイティブな音楽づくりワークショップを6回にわたって実施し、のべ58名が参加しました。
各ワークショップでは、2018年LSO来日公演のプログラムでもあったモーリス・ラヴェル作曲『マ・メール・ロワ』の楽曲の中から「眠れる森の美女」「パゴダの女王レドロネット」「美女と野獣」を題材に、参加者が曲づくりに取り組みました。また一部の参加者は、2018年9月29日にサントリーホールで行われたLSOの本公演にあわせ、その成果を約80名の聴衆の前で発表しました。