作品Shadowing(シャドウイング)のイメージ
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Farrows Creative

英国発、人と都市をつなぐ不思議な街灯『Shadowing』

英国ブリストルのメディアセンター、ウォーターシェッドによるPlayable City Awardの2014年度の最優秀賞作品、英国を拠点に活動するデザインデュオ、チョムコ & ロジアによるShadowing(シャドウイング)が、2016年2月、Playable City Tokyoプログラムの一環として、日本上陸。都内各所で展開される、都市を舞台にしたテクノロジーアートの祭典Media Ambition Tokyo 2016参加プログラムとして、最先端のテクノロジーやイノベーションの集積が進む虎ノ門ヒルズにおいて展開されました。日没後の街に現れる影が、犬の散歩をする人や帰途に就くオフィスワーカーを楽しませ、街と人の新しいつながりが生まれました。

Shadowingは、街を歩く人々が、過去に同じ場所を通った人が残した影と出会い、一緒に歩いたり、手を振って挨拶したり、踊ったりするなどして交流し、自分もまた、次にそこを通る人のために影を残していくインタラクティブな作品。都市空間を共有する市民の間に新たな交流を生み出す一方、テクノロジーにより生じる人と人の隔たりや、街の個性を作る灯りの役割、現代の都市に蔓延する見えない何層ものデータ、市民監視の文化など、都市の未来における「街」と「人」と「テクノロジー」の関係を問います。

2014年秋に6週間にわたりブリストル市内の8つの場所で日が沈む夕暮れ以降に展開された際には、普段は日没後に人が寄り付かないひったくりが発生するような場所にShadowingが設置され人が集まることで、今度は犯罪者が寄り付かなくなり、街がより安全になったという市民の声がありました。その後英国ヨーク市のIlluminating York 2015フェスティバルで展開されたほか、セバスチャン・コンラン氏によりDesign of the Year 2015にノミネートされ、ロンドンのデザインミュージアムでも展示されました。

アーティストプロフィール:CHOMKO & ROSIER

英国出身のマシュー・ロジアとカナダ出身のジョナサン・チョムコのデザイナーデュオ。2015年にデザインスタジオ「チョムコ & ロジア」を立ち上げ、人とテクノロジーの新しいつながりを創出している。

アーティスト特別インタビュー:都市での新しい体験をデザインする

開催概要

期間:2016年2月26日(金)~3月21日(月・振休)
会場:虎ノ門ヒルズ外構部
主催:ブリティッシュ・カウンシル
特別協力:ライゾマティクス、ウォーターシェッド、虎ノ門ヒルズ
協賛:株式会社アサツー ディ・ケイ

影と遊ぶ小さな男の子
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British Council, Photo by Kenichi Aikawa

地面に現れる前に通った人の影
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British Council, Photo by Kenichi Aikawa

トークを繰り広げるジョナサン・チョムコ、マシュー・ロジア、ライゾマティクス齋藤精一、WIRED日本版若林恵
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British Council

Playable City Tokyoトークセッション:テクノロジーが創る人と都市の新たな関係

東京でのShadowing展開に伴い来日したウォーターシェッドのクリエイティブ・ディレクター、クレア・レディントン氏とShadowing作者のチョムコ & ロジアに加え、Playable City Tokyoのクリエイティブパートナー、ライゾマティクスの齋藤精一氏と『WIRED』日本版の若林恵氏を迎えてPlayable City Tokyo トークセッションを開催しました。

セッションでは、Playable Cityがブリストルで生まれた背景や、広がる世界での動き、2015年にスタートしたPlayable City Tokyoの紹介もしながら、未来における、人と都市の新たな関係性を創るテクノロジーの可能性についてトークが展開されたほか、チョムコ & ロジアの新しいプロジェクトについても紹介がありました。

開催概要

開催日:2016年2月20日(土)
会場:虎ノ門ヒルズカフェ
スピーカー
齋藤 精一(ライゾマティクス、代表取締役)
若林 恵(『WIRED』日本版、編集長)
クレア・レディントン(ウォーターシェッド、クリエイティブ・ディレクター)
マシュー・ロジア (チョムコ & ロジア、デザイナー)
ジョナサン・チョムコ (チョムコ & ロジア、デザイナー)
主催:ブリティッシュ・カウンシル
協力:ライゾマティクス、『WIRED』日本版

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